【(有)ALP】 Eメールレター シリーズ
       
      「FP久本の株式情報!」 vol.175 2006.10.12
 
 

10月12日(木曜日) 基調判断


本日の日経平均はNYが反落したこともあり小動きでした。16,500円が見えてくると戻り売りに押されて伸び悩む場面がありましたが、売り込みづらい底堅い動きを見せました。また、長期の波動が上昇トレンドを形成しているとするシナリオも変更はありません。

引き続き流れとしては主力銘柄と新興3市場とが明暗を分ける「二極化」であり、「業績相場」であると言えそうです。その主力銘柄もややテクニカル的には過熱しつつあることもあって(225採用のPERは20倍に乗せた)、上値の重さが意識され始めています。

しかし、テクニカル的に過熱しつつある時は過熱感など無視するかのように上がっていく場合もあります(昨年の相場がそうでした)。そういう場合は素直に動きに従って買い進んで良い場合もあれば、すぐに反動安が生じる場合もあり、判断は難しくなります。

先日から「日経平均が終値ベースで16,500円を更新して引けた場合はムードが一変する」と申し上げていましたようにテクニカル的に多少の過熱感があっても「強気サイン」となって(弱気が一時的に降参し)、過熱感を高めつつ買い進まれていく場合もあります。

でも、そうならずに「テクニカル的には過熱しているので売り」というコンセンサスが出来上がって総じて調整に転じる場合もあります。今はどうなのか?今は過熱しきってもいない中途半端に過熱した状態であり、恐らく本日の動きは自律的な調整と言えます。

つまり、沸騰しかかったので水を差したという感触です。見ての通り弱気が降参するほどの強気状態にも至っていない(トヨタの一文新値6960円更新が先送りになったなど)、かといって全体的に調整に転じるほどの「売りの季節」に入ってもいなかったからです。

従いまして引き続き日経平均は9月25日の15,513円を起点とした17,480円を目指す中勢上昇トレンドの中にあると考えられます(今のところ)。この予想も環境次第では変更や修正を余儀なくされる場合もありますが、今のところは有力視しているシナリオです。

狙いとしても先程も申し上げたように「二極化」であり「業績相場」を意識した組み立てをすべきでしょう。業績見通しに安心感があり、極端に売られていない銘柄が好ましいでしょう。つまり、戻り売り圧力を感じさせない主力クラスを狙うべきだと思います。


相場を生きる!


〜 損切りきそすべて、それが株式 〜

今、日本には87万人の1億円以上の資産を持っている人がいる、という記事がありました。そして、そのうち80%の人は、何もないところから、自分で新しく作った、新興資産家だそうです。

株の資産家として、あのB・N・Fさんが登場して、現在の資金が150億円になっていること。1年で109億円儲けていること。記者に取材の日、100億円相場張ってその日8000万円儲けていたこと。それが一般的サラリーマンの20年分の稼ぎになること。つまり1日でサラリーマン20年分の働きしていることなど掲載されてました。

株はおいしいとこどり、駄目なときには即刻カットする。

このメリハリこそ、儲かる人と損する人を分けるカギになる。決断力と読みが凄く大切で、少しでも損が出そうならば、即刻カットする。

この即刻カットが出来ない人、買値から下げて様子を見る人が、現在株式市場から次々に撤退している人。ネット証券から消えている人も、共通するものは、下げて持続して、大きく下げて損切りしていく人だそうです。デイトレードでも、スイングトレードでも、メリハリが必要。上がるときの利食いと、下げてしまうときのカット。

業績がよく、アジア、米国で伸びているから伊藤園を中期で狙う。ただし、株価が上がらず、逆に国内で おーーいお茶が 伸び悩みとなれば、買値から下げたらカット。中期狙いでもカットは必要。これは今後どのようなケースでもカット幅を設定する。

オニールが21歳から26歳まで、損ばかりして、どうにもならない。苦労して考えて考えて、そして、気づいたこと。方程式。

プラスとマイナス。トータルで利益にするための方程式。

それが 利益に対して、損切り幅を7%と決めてカットすること。それも、非情になり、機械的に売ること。すると3回負けても1回勝てば、トータル+になる。

つまり、3回に1度勝ち、中期で2割上がる株を3本に1本厳選する。それも選択株もルールづけたのです。そして、彼は、5年ほどで、大資産を作り、NYの会員権を購入する、という位置まで上り詰めて、後の名声を欲しいままにしました。損切りを機械的にすること。それが彼を変えた。

3本の銘柄を買ったとします。2本が下がり、1本が上がった。

このとき、やがてやめていくタイプの方は、1本上がった株を利食い、2本の下がった株を持続します。気持ちは、下げたのだから、損切りはいやだ、きっと戻るだろう。

後に資産を作る人は、2本の下げた株を損切りして、1本の上がった株を持続します。

観葉植物が目の前にあると思ってください。下げている株は古く腐っている葉です。上げた株は若い伸び伸びした葉です。儲からない人は古く腐っていく葉を残して、これから伸びようとする若い葉を切ってしまうという行動をしているわけです。

まず、投資行動を徹底的に分解してみましょう。古い葉を残して、新しい葉をカットばかりしてないでしょうか。新しい芽を大きくするためには、間引きも必要でしょうし、古い葉を取ることも必要。

儲かる人か、儲からない人か、運用の方法、1カ月でも投資履歴をみれば分かります。投資した実績は嘘をつきません。実力以上のものが成果には出ません。したがって、間違っている投資、儲けられない投資を誰にも言えず繰り返していけば、一生儲かるわけもありません。

株式で撤退する人、共通するものがあります。買値から下げて売らない。様子を見る。そして、儲けるルールづくりがしっかりしてない。行き当たりばったりで買って、下げたらそのまま持続してしまう。

確率の悪い投資してはならない日にガンガン投資して、投資しなければならない大切なときには、ロスばかりもしくは、評価損ばかりの銘柄をかかえて動きがとれない。そんな投資に見切りが付かないで、短期のつもりで投資して、買値からさげて仕方ないので長期になり、下げるたびに心配であちこちの掲示板覗いて、少しでも救いのコメントないのかと見ている。そんな投資から脱出する必用があります。

儲かる人に変わるには、しっかりと自分の中で、儲かるために必要なことを整理して、自分の方程式つくりをすること。何も組み立てないで投資するのではなく、しっかりと儲かることのルールづけから入ること。5年何も儲けられなかったオニールが損切り方程式を見つめただけで、生まれ変わったように儲けられる人になったように、ここでは、自分を根底から変えることです。まず損切りルールを作ること。

損切りルールを作って、例外なく機械的に損切りするようにして、日柄、時間、値幅など明確にして、あとは、3本に1本、当たる銘柄を選択できる力を身につけること。株価の変動する時期、つまり今、潮が満ちていくのか、引いていくのか、凪なのか、しっかり見分けること。日経平均のその日の動きを予測しながら、あとは、変動が生じる銘柄を選択する方法を自分の実力の中でマスターすることです。

オニールといってもライアンではありません。ウイリアム・オニールです。

[How To Make Money In Stocks] の中で語られた、彼の「CAN-SLIM」 は有名です。損切り理論からスタート。
銘柄選択において、 CAN-SLIM をルールづけて銘柄を選択した。

CAN-SLIM とは下の頭文字で構成されています。

C ... Curren Quarterly Earnings
A ... Annual earnings
N ... New Products or New Management and New Highs
S ... Supply and demand
L ... Leader or Laggard
I ... Institutional sponsorship
M ... Market Direction

C⇒四半期の業績が、前年18%以上であること。
A⇒25%以上の利益の安定成長が3年以上つづいてること。
N⇒新しい製品、新経営陣等によって、株価が新高値になってること。
S⇒5 から 25 million株数の、小型株で、ここ13週間の取引が50%増のもの。
L⇒強い業界の市場をリードする企業。
I⇒株の5から25%を、機関投資家が所有し始めていること。
M⇒マーケットに勢いがあること。

「CAN-SLIM」を作るには40年かかってますから、最初はここまでまとまった理論はなく、資産を作ってから、やがて100万部というヒット本は、彼の経験から生み出された本になりました。彼は、空売りの必要性も、気づいて、空売り理論も生み出しています。

いろいろと資産を作った人がいますが、オニールの考えが、資金を作るためには役立つと思います。彼の本は、大量に出て翻訳されていますが、原点になるのか下の本です。2000円以上する本ですが、手元において見ても無駄にはならないと思います。

http://www.tradersshop.com/bin/showprod?c=9784939103339

〜 調整後期待! 〜

相場は、NY株高、次に外国人買い、そして日本株高、という動きにつながります。日本単独で上がることはなく、あくまでも米国株の展開が大切です。世界同時株高。日本は石油依存度が高く、これから冬に向う状況での原油価格の下落はプラス材料です。

9984 ソフトバンクの今回の薄型携帯電話は、なかなか良いとの評判。乗り換え誘い込みと、さらに、現状をキープさせる効果があるとの見方もありますが、やはりauが強く、ソフトバンクが業績を伸ばすには無理があるとの見方をする外国証券があります。ソフトバンクが他社に勝つ時、それは、他社にないスケールで乗り換えメリットのある何かを発生させた時です。ネット世界で革命を起こしたソフトバンクグループですから、何かが期待されるわけですが、今の段階では迫力不足との評価。

4755 楽天は、TBSを諦め、球団を捨てて身売りさせ、原型に戻って頑張れば株価は上がる、ということですが、確かに、ここまで叩かれ、時価総額が減少すると、TBS取得などと言っている場合ではなく、ネット証券の戦いもあり、今後は社内強化に奔走する必要があります。ネット証券も、今後、競争激化となります。

目先一服、次なる狙い。7203 トヨタ自動車のかつての5600円という株価などの例で、また、8038 東都水の330円の時を思い出しながら、何か良いものを絞っていく。結局、下手な株を買うなら、海外の訳の分からないファンド買うなら、トヨタ1万円を狙い、下げても上げても持っていればいいという話は、ここで実際に効果が出てきました。

6752 松下電器産業も、のろくて遅いカメのような動きでも、しっかりと浮上していく。3000円の時代があり、やがて4000円も来る。ただし、資金のない方が松下を5年で300万円から500万円にしても、その5年では30万円を10億円にする人が出るかも知れない。そんな時代の変化があるので、資金のない人は、やはり、現実的には短期投資をしっかりマスターした方が良いと思います。そして、資金に余裕が生まれた時に、コアとして信頼性のある株を長期でやることです。

新興株は、業績内容の良い株までも急落しています。とにかく、扱いには注意。ホールドしない。いつも書くように、上がる時には、上げている時だけ利用して、下げる前には売ること。動きが止ったと思ったところで売ることです。最近は、突如として下方修正発表という銘柄が増えていますから、とにかく下げた株はホールドしない、それを徹底しましょう。

2484 夢の街は、84万円が35万円台になり、半値以下。このような急落銘柄が9割、水準、妥当値そのものの概念が変わってしまった。したがって、妙味あり、業績が良く、かつ成長性も、材料性も良いのに、株価は下げ続けて3分の1になってしまったという株がゴロゴロ出てきました。夢の街も、この株が悪いわけではないのに下げています。7829 サマンサタバサジャパンリミテッドも、先に発表した決算内容は上方修正です。それなのに、株価はどんどん売られてきました。新興株は、終わってしまうことはありません。必要だから、環境が戻れば再度上がります。タイミングを見て、再度、戻り利用で狙う株を、今月中にピックアップをします。再度、セレクトします。前回も触れたように、下げている時には狙わないこと。これがルールとなります。そして、浮上の場合のみ短時間で使い、必ずオーバーナイトしないこと。これは、スイングトレード的には無理ですが、昼など携帯トレードできる方が条件となります。


相場トピックス


〜 米企業決算発表と仕込み時期の日本株 〜

米国市場では来週から四半期決算発表が本格化します。主要企業では10日発表のアルミ大手アルコアが最初となります。その米企業の第3・四半期決算の先陣を切ったアルミ大手アルコアの決算が市場の期待を裏切る結果となっています。10日に発表した7―9月期の一株利益は事前の市場予測を約2割下回り、同社株は時間外取引で株価は急落しています。ダウ工業株30種平均株価は高値更新を続けているのですが、今後の決算発表を見極めたいとの空気が強まる可能性もあるとの見方が強くなっています。アルコアの7―9月期決算は売上高が前年同期比19%増の76億3100万ドル、純利益が86%増の5億3700万ドル、一株利益も0.61ドル(前年同期は0.33ドル)と、表面的には好決算でしたが、アナリストの事前予想である売上高77億5千万ドル、1株利益0.77ドルと比べると、売上高で1.5%、一株利益で21%も予想を下回っています。

会社側は「貴金属価格下落にもかかわらず、好業績を維持した」と強調していますが、事前の期待が高かっただけに市場の失望を呼び、時間外取引で株価は6%近い下げとなっています。前回7月の決算発表時も同社の第2四半期決算では純利益が前年同期比62%増と良好であったものの、第3四半期業績について、慎重な見通しを示したことで、翌日以降の9営業日で11.5%も下落しており、この影響もあって同期間にナスダック指数が4.6%も下落するなど株式相場全体にも悪い影響を与えています。今回も同様のケースになるとは思えませんが、同社株の決算発表後の動向がその後の株式相場全体の展開を占うものとなるとの見方をしている市場関係者が多いだけに懸念が強くなっていると言う訳です。

今朝の情報でも書いた事ですが、企業業績については、S&P500種指数ベースの予想増益率は2006年第3四半期は14.1%と第2四半期の16.3%から鈍化する見通しで、期初7月1日時点の15.3%よりも下方修正されています。金融政策に対する市場の関心は徐々に企業業績に移りつつある時期だけに決算内容に対する市場の感応度が今まで以上に高まっていると見られています。新光証券の資料によりますと、9月に市場予想を上回る決算内容を発表したグラフィックソフト大手のアドビ・システムズや企業向けソフト大手のオラクルは、いずれも決算発表翌日に10%強上昇しています。一方で、7−9月期の売上高が会社側従来予想の下限に留まる見通しを発表したヤフー!は10%強下落しています。このような経緯があるだけに今回も市場参加者が決算内容に敏感にならざるを得ない状況となっています。

いずれにしても米国はこれから数週間の間、個別企業の決算内容に注目が集まる動きとなります。金融政策の面では利上げ休止がほぼ固まり、今後の米景気の動向次第では利下げへの思惑が広がる動きですから、今後の注目点はやはり米国の景気動向と企業業績に市場は注目することになりそうです。一方日本国内でも今月下旬より四半期決算の発表が相次ぎますが、決算内容を見極める動きは同様の動きとなりそうです。この時期に大和証券が「ベストチャンスを迎える日本株市場」と言うレポートを出しています。日経平均は高値圏にあるのですが、個別銘柄で見る限り、十分な評価をされていない銘柄も数多くあると見られています。新興市場株も同様に売られ過ぎと言う銘柄も出ているようで、今月下旬から11月始めに掛けての局面は絶好の押し目買いの好機といえそうです。

「ベストチャンスを迎える日本株市場」(大和證券)

◎足場を固める日本株
6月に底値をつけた日経平均は、52週移動平均線に支えられる形で下値を切り上げてきました。52週線を維持したことは、長期の上昇トレンドが続いていることを意味しています。これまでのところ、株価の反発力は鈍いですが、次の本格上昇トレンドに向け足場を固める局面と捉えられます。既に高値更新の動きに入っている海外株式市場と比較すると出遅れ感が強く、その面からは今後の上昇余地が広がっていると捉えられます。

◎強まる割安感
日本株の割安感が強まっています。東証1部のPER(株価収益率)は2003年以降のレンジ(15〜21倍)の中心よりも低い水準で推移しており、今すぐレンジ上限まで上昇したとすれば、2割程度の上昇余地がある計算になります。さらに、円安などの環境から企業収益は上方修正されてゆ<ことが期待され、それとともに株価の上昇余地も広がると予想されます。一方、新興市場ではPERが2003年以降の最低レベルに近い水準で推移しており、割安感がより顕著です。

◎投資開始に良好なタイミング
株価には季節的な“クセ”があることが知られています。企業や投資家の決算期などを反映したものと考えられていますが、90年代以降の日米株価の“クセ”を検証しました。その結果6カ月問の投資期間で見た場合、日本株に投資を始める時期として最も高い値上がりが期待できるのは10月から12月頃です。一方、米国株に関しても8月から11月頃の投資開始が良いタイミングということになります。

◎期待が高まる外国人買い
外国人投資家の動きは盛り上がりに欠ける展開ですが、例年の季節性からすれば10月以降、徐々に買い越しが強まると期待されます。株価の季節性と重なりますが、年が明けると買い越し幅が膨らむというのが例年の動きです。また、今年は米国で中間選挙が行われますが、過去の経験則では中間選挙の翌年の株価は大きく上昇することが知られています。つまり、来年は米国株の上昇期待が大きく、外国人投資家の動きも活発になることが期待されます。

◎企業業績見通しに上方修正期待
10月後半から本格化する9月中間決算の発表の際に、企業による今期業績見通しの上方修正が増えると予想されます。為替相場が予想より円安水準で推移したことや、商品市況が上振れしたことなどが要因です。為替市場では金利低下を受けて円安圧力が強く、一段と業績を押し上げる可能性もあります。過去数年、控えめに出される会社計画を基点に、業績見通しは徐々に上方修正されるパターンが続いていますが、今年も同様になる可能性は大きいでしょう。

◎好転する投資環境
株式市場を取り巻く環境は一時期よりも好転してきました。一つは、夏場まで強かった金利上昇圧力の後退です。日銀の再利上げの時期が相当遅れるとの見通しが強まってきたためで、金利の低下は株価にはプラスの影響を与えます。もうーつは、低下を続けてきた国内景気マインド(心理状況)の好転です。景気ウォッチャー指数は株価との相関性が高いことで知られており、同指数の回復は株価の回復に直結します。

◎株主価値は長期的に向上へ
日本企業は「株主価値」を重視する経営に方向転換を始めています。端的に言えば、利益を生まないキャッシュ(現金)を、設備投資やM&Aなどに振り向けて収益を拡大させる、あるいは適当な投資対象がなければ配当や自社株買いという形で株主に還元する、ということです。日本でも敵対的買収が行われるようになり、企業の「株主価値」重視の姿勢は定着すると考えられ、その結果として株式投資の収益率が向上すると期待されます。

◎時価総額拡大を迫られる日本企業
来年5月から、いわゆる「三角合併」が解禁され外国企業による日本企業買収が容易になります。時価総額の小さい企業は敵対的買収にさらされる可能性が高まりますが、日本企業は国内のトップ企業であっても、世界の中では、まだまだ小さな時価総額です。外国企業からの敵対的買収に対抗するためには、株主価値の向上(=時価総額拡大)が至上命題となります。増配や自社株買いによる株価引上げ、あるいは自らM&Aを行って規模拡大を目指す企業も増えるでしょう。


今日の推奨監視銘柄 (スイングトレード編)

ここでは、主にテクニカル分析とファンダメンタルズ分析を判断基準として銘柄を絞り込み、ザラバで仕込んでザラバで回転する超短期売買とは違って日中の株価が見られないスイングトレードで相場を手掛けている方向けにお薦めするコーナーです。基本的に仕込みから決済まで2〜3日を基本とし、最長でも1週間以内の投資を心掛け、仮に上がらなくても1週間以上は持たないことが原則となります。また、チャートを見て過熱感があるものが多いので、飛び乗りは禁物です。しっかり押し目狙いで取り組みましょう!また、日経平均が連続して上昇するような地合いが良好な時や、反対に地合いが悪い時など投資する環境は常に同じではありません。その時の相場の地合いの強さや弱さを判断した上で柔軟な姿勢で売り買いしていただくことをお願いします。

5401 新日鉄
鉄鋼株には引き続き業績拡大期待が根強く燻っており、本日もモルガン・スタンレーがJFEHD、神戸鋼のレーティングをオーバーウェイトで継続しています。しかし、この新日鉄に関しても(モルガン・スタンレーはイコールウェイトを継続)、鉄鋼業界全体につきまとっている「業界再編」というテーマを含めて考えれば大いに注目すべき存在でしょう。株価は決して安値圏ではないものの、その分だけシコリ感が乏しく、PER11倍という水準からも500円以下は買い場と考えます。

6473 ジェイテクト
決して目新しい銘柄とは違いますが、業績好調で上場来高値を更新しているトヨタの恩恵を受ける銘柄として大口投資家筋、特に外国人も業績見通しと株価の動向には強い関心を持っていると考えられます。この9月中間期への期待感(8月に上方修正)、さらに通期業績にも上ブレ観測が燻っており、加えて信用取り組み倍率が1.15倍と拮抗していることも注目したい要因です。

8233 高島屋
決して割安な銘柄とも言えませんが、国内景気の拡大基調や堅調な個人消費に支えられて年末商戦に向けて一段高も考えられます。先に報じられた8月中間期も不動産や金融など子会社の収益が改善し、通信販売も好調に推移したことで経常増益を達成、通期に関しても過去最高益が見込まれています。さらに来2008年2月期に関しても増収増益予想です。また、同社株は信用倍率が0.79倍と株不足であり、地合いが上向くと売り方の買い戻しが膨らみやすいことも意識すべきでしょう。

9005 東急
25日線の791円を割り込んだ状態であり、見直されやすいと考えます。「負の遺産」の処理が進み、ファンダメンタルズは改善、不動産と鉄道事業も好調に推移しており、ここからは首都圏の地価上昇が示すように「脱デフレ」のシンボル的な存在として再び注目される可能性が高いと予想します。また、渋谷駅周辺の再開発による恩恵も来期以降に収益に貢献してくることからも長期的な資金も呼び込みやすい銘柄として意識されそうです。

9433 KDDI
株価は5月に76.6万円の高値をつけた後上値の重い展開から200日線の60万円台前半まで下押し、直近では年初来の戻り高値を更新する動きとなっている。今後もシェア拡大の動きが続く事を評価する動きに加え業績の上方修正も加わり株価は一段高の動きが想定される。三菱UFJ証券ではレーティング「1」。野村證券でも投資判断「1」としている。高値奪回する動きから上放れる可能性は高いが伸び切った段階では一旦利食い売りを。

7203 トヨタ
株価は4月の高値6950円から調整を続けていたが、直近で7月の戻り高値を上抜いて来ており、早晩7000円台を目指す動きに。モルガンスタンレー証券では投資判断を「オーバーウエイト」目標株価を7600円としている。安倍氏の政権構想発表を受けて、メリルリンチでは関連銘柄を取り上げており、同銘柄を「新世代次世代向け電池」関連としてピックアップしている。又、北米での生産計画の修正など北米戦略を転換するとの報道で生産計画の下方修正などが懸念されたが、同社は同報道を否定しており、特に業績に大きな影響を及ぼすものではないと判断されている。むしろ、海外を中心とした台数拡大が続くとする評価は高い。自動車各社が3日発表した9月の米国での新車販売台数で、トヨタは前年同月比25%増と大幅増となったことを好感する動きとなっている。三菱UFJ証券では強気スタンスをとっている。JPモルガン証券では投資判断を「オーバーウェイト」目標株価は8200円から8400円に引き上げている。

6471 日本精工
みずほ証券では投資判断を「2」目標株価1100円としている。ベアリング3社の中でも循環的な需要拡大の恩恵を享受できるものと思われる。生産性の向上と精機の循環回復により、2007年3月期の営業利益は前期比23%増益との予想もある。メリルリンチ日本証券では収益の安定成長性、グローバル競争力、割安な株価バリュエーションなどを勘案し、ベアリング、建設機械のサブセクターに注目、同社株も投資判断を「買い」目標株価を1150円としている。産業機械軸受、自動車関連製品といった主力事業が好調に推移しており、国内外での生産能力増強で、収益拡大期待が大きいとの好評価。5月の高値1085円奪回を目指す動きに。日経産業新聞で「同社が航空機用の発電装置に使う無段変速機(CVT)を実用化した」との報道も材料視される。

明日の上場銘柄


7825 SRIスポーツ(東証一部)公開価格19万円・1株単位  初値予想:20万円〜22万円

2003年に住友ゴムのスポーツ事業部門が分社独立し、「ダンロップ」ブランドを中心に、ゴルフ、テニス用品の製造・販売を主力に、ゴルフ場、テニススクールの運営も手掛ける企業です。自社でゴルフボールを開発・生産するという強みを持っており、高付加価値商品に注力しています。米国、英国、豪州、マレーシアでもゴルフ用品を販売しており、今6月中間期時点で海外売上比率は15%となっています。現在は国内上級者及び海外向けブランド「SRIXON」ブランドの認知度向上に努めています。今12月期は経常利益で前期比1%増の73.6億円を見込んでいます。今期配当は4000円を予定しており、安定配当を目指す方針です。上場に伴う調達資金約60億円は設備投資、国内外の販売体制整備、借入金の返済に充てる、としています。公開価格のPERは15倍台となります。公募売出前の株式は100%を親会社の住友ゴムが持っており、ベンチャーキャピタル等の保有はありません。親会社にはロックアップがかかっているほか、それ以降でも安易な売り出しの可能性は殆どなく、需給面での不安材料はありません。公開価格水準には割高感はないものの、大幅な成長期待は見込みにくい業種でもあり、初値上昇率は限定的となりそうです。



記載記事については、その内容において、正確性、信頼性、利益を保証するものではなく、原因のいかんを問わず一切責任を負いません。投資の最終判断、最終責任はご自身でお願いします。市場内外部要因により株価は予想に反して下落する場合があります。当社及び情報提供者は、本情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切責任を負いません。投資については自己資金の範囲内で慎重に行うようにして下さい。

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発行元:有限会社アシストライフプランニング
担当:ファイナンシャルプランナー 久本伸治
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