【(有)ALP】 Eメールレター 「FP久本の株式情報!」 vol.38  2006.04.20
 
 

4月20日(木曜日) 基調判断


本日の日経平均は小動きでした。NY市場の動きに連動するように底堅い推移を見せました。大きく上にも下にも行かない先物トレーダー泣かせの動きでしたがシッカリでした。引き続き長期の上昇トレンドを形成中であるとするシナリオにも特に変更はありません。

やはり、来週からの決算発表の本格化を前にして買い進む動きは限られており、恐らく明日も本日のように日経平均は小動きだが個別に強いという展開が予想されます。それでも、先高感が強いことも変わりはありません。外国証券も売り買い株数が増えています。

月曜、火曜と売り買い共に1000万株程度の注文だったがの本日は売り買い株数共に3000万株超と徐々に増えてきており、意欲的になってきている様子が伺えます。また、本日は日経平均は小動きとなり値上がり値下がりも拮抗する中で主力株の動きが目立ちました。

ソニー、トヨタ、キヤノン、ホンダ、あるいは第一三共、武田、物産、商事といった主力企業の一角が堅調だったことは来週からの決算発表への期待感の表れと外国人による日本株買い意欲の回復を伺わせるものであり、主力が今後は牽引する可能性があります。

とはいえ、今の展開が来週からの「全面高の前触れ」という見方もできれば「来週からもこの程度」ということを示唆している可能性もあるでしょう。主力株への集中物色が一段と買い意欲を刺激し、総花的物色によって一気に日経平均は高値更新も考えられます。

半面、原油価格の天井が見えなくなってきていることでNY株がインフレ懸念で頭を抑えられ、外国人の対外投資も本日の相場展開のように「限定的」になっていくとすれば個別には賑わうが日経平均の伸びは鈍い状態が続く、そういうシナリオも考えられます。

いずれの場合でも好業績が期待され、市場コンセンサスが得られやすい銘柄を狙っておけばリターンは狙えそうです。昨日も申し上げましたように買い方にとっては都合の良い地合いが続きそうです。本日もそうした観点からいくつか推奨銘柄を選んでいます。


相場を生きる!


目先調整も、基調は強い。

目先は一気に上がらない。17200円から17500円の動きとの見方もあります。それでも、日本株は強く、日本企業の業績好転、さらに今後の展望からも、日本株は夏前に18000円が濃厚。相場は、不安の中でどんどん育つことになります。

バブル相場で日経ダウは3倍になったのに、個人は結局儲けられませんでした。それは、証券会社が3カ月ごとにテーマを作り、個人はその高値を掴み、そのままホールドして株価は沈没、その繰り返し。半年すると期日ですから、そこでみんな安く売ったのです。バイ&ホールドです。買ったら持ち続ける。持っていればお金持ちになれると思い続けたのです。

実際に、日本株は7000円台から1万7000円台になっています。そして、これから2万5000円の時代も、3万円の時代も来ると思います。その時、バイ&ホールドを繰り返して大損していく人がいます。個人です。ホールドして良い株は、トヨタであり、松下でしょうが、ホールドすべきでない株を仕込み、結局、上がる前に下げて売ってしまうことの繰り返し。

ここは、明確に資金ある人は 短期と長期併用。資金が1000万円以下の人は、無条件で短期のみです。ホールドしない。

儲けているうちはまったく問題ないのですが、520円の株が450円になり、上げ続けると思ってそのまま持続するとすれば、これは、結局そのような投資をする方は、銘柄選択と手法で、必ずどこかで資金がパンクすると思います。やってはならないこと、短期急騰、下落する株をホールドすることです。

6758 ソニー 本日、6000円をつけました。デイトレードには向きません、と書いたのですが、本日限りではデイトレードも可能なほど動きました。安いところの買いは、利食いした方も多くいると思います。クレディの7500円目標と、JPモルガンの弱気。錯綜しています。ここで、短期での狙いと中期での狙いがあるでしょうが、しっかり上げてきました。今後は、ある程度保有する間で上げ下げあるでしょうから、上げ下げ面倒、下げたら売りたくなる人は、ここで売っても良いと思います。

6502 東芝 5月、日経ダウ18000円では、900円以上という見方で強気。
6703 沖電気 360円台となりましたが、この株も狙い。妙味ありとのこと。
6702 富士通 1300円目標で強気。東芝などが浮上する相場では強くなる。
3402 東レ いかにも重たそうですが、外資はこの手の株を好みます。強気。
6362 石井鉄 石油タンクではトップクラス。押し目狙い、再浮上狙う株です。
5807 東特線 明日マーク銘柄とのことです。引けに合わせて買っていた筋あり。
2702 マクド 24時間営業と商品見直しはプラス。


相場トピックス


〜 引き続き原油高 〜

昨日の続いて、原油価格が上昇を続けています。19日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は4日続伸となり、WTIで期近の5月物は前日比0.82ドル高の1バレル72.17ドルとなっています。一時72.4ドルまで買われ、過去最高値を2日続けて更新しています。米エネルギー省が発表した週間の石油在庫統計で原油やガソリンの在庫が減少し、需給ひっぱく懸念が高まったのが背景と見られています。同統計で原油在庫は前週比80万バレル減。ガソリン在庫は市場予想を超える540万バレルの大幅減となっています。夏季の行楽シーズンに向けて米国内のガソリン需要は今後増えるとみられるため、ガソリン消費が膨らめば、いずれ原油の需給も引き締まるとみられています。

この原油価格を吊り上げている主犯は、巨額の投機マネーであるとの観測が出ています。大富豪や機関投資家から出資を募った「ヘッジファンド」のほか、証券会社など金融機関の自主運用資金、企業や公務員の年金資金がその代表例となっています。このような資金を運用するトレーダーたちが、イランの核開発問題やナイジェリアの政情不安など「地政学的リスク」による供給不安につけこみ、「まだまだ上がる」と大量の資金を原油先物市場に注ぎ込んでいるようです。

投機マネーは一般的に激しく短期の売買を繰り返しており、WTIの一日の原油取引量は、全世界の一日当たり原油消費量の約3倍に相当する1.5億バーレルにも膨らんでいます。「米国債市場から原油先物市場に資金が流れこんでいる可能性が高い」と最近の投機マネーの動きについて分析する向きもあるようです。資金のシフトは金利の動きと密接に繋がっているのですが、世界経済は、原油高を背景してインフレ懸念が高まっており、日米欧の中央銀行は、金利引き上げによる引き締めを続ける公算が大きくなっています。

金利が上昇すれば国債などの債券価格が下落して、投機マネーは損失を出しかねません。この為、米国債を売却し、その資金で原油先物を買っていると言う構図になっています。

ただ、ここで注目するべきことは原油先物市場と米国債市場の市場規模で、WTIが取引が膨らんでいると言っても一日の出来高は150億ドル前後です。これに対して米国の債券市場の出来高は5000億ドル前後とされ、はるかに大規模となっています。市場規模が小さい原油市場が巨額のマネーターゲットにされれば、ひとたまりもありません。資金シフトは世界経済の悪循環に繋がると言われています。原油高がインフレ懸念に繋がり、金融引き締め、更に金利高から資金シフトが起こり、更なら原油高に繋がるというサイクルです。資金のシフトで債券が売られれば長期金利が上昇する事になります。

日本を含めた世界経済は原油高と金利高と言う2大リスクにさらされています。この2大リスクにより、世界経済が失速すれば、どうなるのか、「金融緩和による金利低下期待が広がり、債券価格は上昇します。一方で原油の需要が減退し需給が緩和し、原油価格は下落します。今回は時計が逆回転しており、逆の資金シフトが起きる」との指摘があります。

投機マネーは別の面でも金利の影響を大きく受けます。超低金利政策に伴う金余りによって投機マネーが拡張し、一方で金融引き締め局面では、資金調達が難しくなり、縮小に向かう事になります。原油相場や金利を乱高下させる貧欲な投機マネーは今後も相場のかく乱要因になりそうです。

相場見通しとしましては、前述のように原油価格が高騰しています。1バーレル72ドル台と史上最高値ですから、米国経済に与える影響も大きいのですが、それ以上に個別の企業業績の良さに相場は底固い動きです。特に米国株はハイテク株の決算発表が相次ぎますが、概ね良好な決算内容で相場を下支えしているようです。日本株も同様な動きが想定されていますが、発表の時期が少し時期がずれますので現状は少し様子見と言う事になります。いずれにしても良好なファンダメンタルズを背景にして個別の企業業績も好調を持続しているものであると想定出来ますから、株式市場にとっても先高感が今後高まることになりそうです。現状はその動きを見極める意味でも下値を固める時期であると言えそうです。

〜 新興市場の調整の背景の理由 〜

ライブドアの粉飾決算により、監査法人解散から、新興市場の決算にかかわる監査法人が念を入れた内情調査に入り、かつ決算に適正意見が付くかどうかの見極めの必要性が生まれたため、買い手控えが広がったとの意見です。大手監査法人は特に厳しいため、時価総額が大きな新興株ほど調整するとの見方だそうです。

1、個人の買いの回転が付かなくなったこと。
2、日経ダウが調整外人買いが一時的に調整。
3、売買監視が厳しくなり、活発に投資ができなくなった。

ただし、これらの動きも、実際に調整が一巡となり、日柄経過と共に、再度買いが入る、つまり決算さえ通過すれば、株価の戻りが起こるとの意見もあります。

現状では新興市場の調整はほぼ、全面調整であり、軒並み、良い株も悪い株も、その内容に関わらず売られている。日経ダウが戻りに入いり、安心感が生まれないと反発は起らないのですが、いかにも下げ過ぎという株も目立つようになってくると、部分的な反発がスタートします。


今日の推奨銘柄 (短期・スイングトレード編)

ここでは、主にテクニカル分析とファンダメンタルズ分析を判断基準として銘柄を絞り込み、ザラバで仕込んでザラバで回転する超短期売買とは違って日中の株価が見られないスイングトレードで相場を手掛けている方向けにお薦めするコーナーです。基本的に仕込みから決済まで2〜3日を基本とし、最長でも1週間以内の投資を心掛け、仮に上がらなくても1週間以上は持たないことが原則となります。日経平均が連続して上昇するような地合いが良好な時や、反対に地合いが悪い時など投資する環境は常に同じではありません。その時の相場の地合いの強さや弱さを判断した上で柔軟な姿勢で売り買いしていただくことをお願いします。

4004 昭和電工
最高益基調が続いている昭和電工ですが、4月4日の高値551円が接近しつつあります。牽引役であるハードディスクもここで無事に増産体制が整ったこと、一方の主力事業である石油化学事業も2007年3月期に売上目標で3000億円、営業利益で150億円を目指しているとの報道もあり、業績見通しが極めて良好です。再び中低位の好業績銘柄(しかも主力株の一角)として人気化しそうな気配です。526円〜529円が狙いでしょうか。

4061 電化
これも最高益銘柄。5月11日が決算発表ですが連続経常最高益が予想されており、今2007年3月期予想に関しても連続最高益が見込まれています。ここで株価は2月3日の545円が射程圏に入ってきており、PERからも割安感があることからも高値更新後も上値余地はあると予想します。529円〜532円が狙いでしょうか。

6213 オーエム製
主力企業とは違いますが好業績の出遅れ・割安株として注目の存在です。まず環境的には引き続き良好であるということ。日本工作機械工業会が発表した3月の工作機械受注実績(確報値)は前年同月比5.2%増の1251億4500万円となり、42カ月連続の前年同月比プラスとなっています。また、同社は5月12日が決算発表ですが主要顧客の発注拡大により受注状況は良好、コスト削減策の効果で売上増が利益増に直結する体質になってきている模様で、2007年3月期も好調な見通しです。小粒ですが押し目は狙っていける銘柄でしょう。578円〜581円が狙いでしょうか。

6330 東洋エンジ
今日の一つの大きな話題は投資額を増やすとして三菱商事、三井物産の大手商社が買われたことであり、現状の資源高や世界的な資源不足を考えれば資源・エネルギー分野への重点投資は大きなテーマとなっていく可能性もあり、東洋エンジなどプラント各社が恩恵を享受すると推測することができます。決算発表は5月12日ですが、2007年3月期は増収増益予想でもあり、ここからは底堅い動きが続きそうです。買いは744円〜747円が狙いでしょうか。



今日の推奨銘柄 (中期編)

中期狙いの投資を中心にお伝えしていきます。超短期の投資と違い、中期投資では、個別の銘柄の動向だけでなく、株式市場全体の流れも非常に重要な要素となってきます。株式市場全体の流れを知ることで、株式投資に対する多角的な見方を養うことができます。

4063 信越化学
塩ビ、半導体ウエハ、シリコン樹脂では世界的な企業です。前3月期業績は前期比19%増の1800億円を見込んでいますが、上ブレ着地の見通し、今期も更に2ケタ増益で連続の過去最高更新が見込まれています。半導体シリコンウエハー事業の好調が業績を牽引する見通しとなっています。株価は25日移動平均線をサポートの上昇継続の動きとなっています。6600円前後の調整を経て、直近高値を抜けてきており、年初来高値7040円更新に向けた上昇スタートが見込まれます。


明日の新規上場銘柄

2480 システム・ロケーション(ジャスダック)公開価格6000円・100株単位
ITを活用して、自動車リース会社の事業を支援する企業です。売上の9割は自社で運営する中古車入札買いの利用企業からの手数料が占めています。簡単なデータ入力で車両の資産価値を算出できるシステムの提供など、周辺事業の強化も進めています。入札会は全国6箇所で開催、応札は現場とネット経由の双方ででき、最新の値動きや車両状態などもネットでできるようになっています。足元では中古車輸出が好調、入札会の出品台数も2ケタ増の見通しです。今3月期の経常利益は前期推定比30%増の4.2億円予想、今期配当は8円〜18.5円を予定しています。配当については、内部留保を行いつつも、配当性向10%を目指すとしています。上場に伴う調達資金約2.3億円はシステム開発費用などに充てる、としています。公開価格のPER32倍台。成長企業としての人気化が期待できます。初値予想:1万1000円〜1万2000円

3034 クオール(ヘラクレス)公開価格42万円・1株単位
関東、東北を中心に調剤薬局105店舗を運営する企業です。大型病院近辺の競争率の高い場所ではなく、個人経営の中小病院の門前に出店する戦略を取っています。今期以降、関西、中部地方に年間5〜10店舗を新設する計画です。4月からの薬価引き下げで売上単価が落ち込むものの、処方箋の枚数増などをこなして、今3月期は経常利益で前期推定比3%増を見込んでいます。今期配当は5000円を予定しており、今後配当性向10〜20%程度を目指すとしています。公開価格のPERは17倍台です。調剤薬局としては割安感があるものの、一気に4銘柄が上場する日だけに、需給面では弱くなりそうです。初値予想:55万円〜65万円


3803 イメージ情報開発(ヘラクレス)公開価格48万円・1株単位
企業の情報システムの立案、構築、保守までを一貫して手掛けるシステムインテグレーション事業を主力とする企業です。2004年からは情報セキュリティ事業も始めており、商店街や企業のクレジット決済代行も手掛けています。今後はクレジット決済部門の売上をシステムインテグレーションの4分の1にとどまる前期推定2億円強から、システムインテグレーションと同等にまで高める方針です。今3月期は受注好調ながら、上場関連の費用が膨らみ、経常利益で前期比7%増の2.6億円見通しです。今期2500円の配当を予定しており、内部留保を確保しつつ、安定的な配当を目指すとしています。上場に伴う調達資金約8億円は、データセンターの機能拡充などに充てる方針です。公開価格のPERは28倍台。公開株数が2000株にとどまることもあり、需給面からの人気化が見込まれます。初値予想:80万円〜90万円


9421 ネプロジャパン(ジャスダック)公開価格40万円・1株単位
携帯電話販売店、35店舗を運営する企業です。大手3社の端末を全て扱う「ダ・カーポ」を16店舗、各社の専売店を19店舗主手tンしています。「ダ・カーポ」は売り場面積300平米程度で、30台程度の駐車場を持つ郊外型店舗となります。今3月期はナンバーポータビリティ制度が導入されることもあり、経常利益で前期推定比17%増の7.5億円を見込んでいます。配当は2500円の予定で、配当性向10%を中期的な目標としています。上場に伴う調達資金約3億円は新規出店、店舗改装などに充てる、としています。公開価格のPERは9倍台。ナンバーポータビリティ関連の材料株としての注目が高いほか、公開株数が1700株と少ないことも人気に拍車をかけそうです。初値予想:80万円〜90万円



記載記事については、その内容において、正確性、信頼性、利益を保証するものではなく、原因のいかんを問わず一切責任を負いません。投資の最終判断、最終責任はご自身でお願いします。市場内外部要因により株価は予想に反して下落する場合があります。当社及び情報提供者は、本情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切責任を負いません。投資については自己資金の範囲内で慎重に行うようにして下さい。

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発行元:有限会社アシストライフプランニング
担当:ファイナンシャルプランナー 久本伸治
Eメール:info@e-alp.com
Tel&FAX:092-593-5759
〒816-0831 福岡県春日市大谷8-106-1-403

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