【(有)ALP】 Eメールレター 「FP久本の株式情報!」 vol.24  2006.04.12
 
 

4月12日(水曜日) 基調判断


本日の日経平均は3日続落です。NYが軟調だったことに加え、外資系証券が連日の売り越しとなり、テクニカル的な警戒感も残っていることで物色される銘柄も限られました。しかし、引き続き長期の上昇トレンドを形成しているというシナリオは変更ありません。

相場の見通しに関しては引き続き強気ですが、ここは外部環境がすぐに改善しそうにないこともあって調整ムードが続く可能性があります。やはり、一番の原因は原油高でしょうか。日米共に原油など商品市況の上昇が業績に悪影響を及ぼす企業が多いからです。

ナイジェリアの問題が落ち着きつつあったところに今度はイランが「核技術保有国」であることを宣言、燻っているだけだった危機が現実味を帯びてきたことで(イランへの米軍による部分的な空爆も)、イラクとの戦いと同様に長期化する恐れがあるためです。

日本以上に米国は原油高が企業の収益に影響を与える度合いが大きいこともあって日本株など対外投資に外国人が消極的になるのはやむを得ません(2日連続の売り越しとなる差し引き860万株の売り越し)。ですから暫く外国人の日本株買いには期待できません。

原油高を受けてオイルマネーの日本株買いへの期待もありますが、NY株に連動して日本株も波乱が続くようであればオイルマネーも「一旦は様子見」という姿勢に転じる可能性もあるのではないでしょうか。従って東京市場も主力株は買い手控えが続きそうです。

それでもファンダメンタルズには特別な懸念もなく、昨日も申し上げたように問題があるとすればテクニカル的な過熱感であり、それも徐々に薄れてきています。NY株や原油価格の影響はあるとはいえ、世界で最も魅力的な投資先としての根強い期待もあります。

好調な企業業績と健全なバランスシート、持続的な景気拡大と活発な個人消費、所得&雇用の改善といった投資の条件が数多く揃っていること、そして、先進国の中で最も平和が維持されている国であるということが海外投資家にとっての大きな魅力の一つです。

主力株の浮上のキッカケはNY株の復活か、それとも原油価格の落ち着きかは分かりませんがファンダメンタルズが良好である以上は日経平均もTOPIXも下げても限度があると考えられます。日経平均の下値は17,000円割れが瞬間的にある程度と予想します。

また、外部環境が改善しなくても再来週頃から徐々に本格化してくる決算発表と2007年3月期見通しによって(その内容が期待通りか期待以上と予想されるため)、主力株の浮上と共に指数の反発も予想されます。当面は指数に影響がない個別物色でしょうか。

本日もそうした観点からいくつか推奨銘柄を選んでます。


相場を生きる!


調整は絶好の狙い


2月20日に、今年絶望がありました。それは、もう下げ続けて、日経ダウは1万2000円になると言った悲観の人もいましたから、それはそれは、もう誰も買えない、ひどい日でした。それでも、その日の私の通信を見ていただくと分かりますが、買い場のタイミングと見ていました。

その絶望の時に、ユアサ商事は220円台、井関は420円台、蝶理は275円でした。

ここで、目先調整といっても、実際には2/20の絶望記念日と比べて、どちらが悲しいか、簡単に答えが出ます。まったく問題なく、今の方が明るいのです。そして、今は調整中ですが、再度、相場は浮上の期待があります。

下に取り上げる株は、復配予想銘柄です。企業が無配の状態であるか、復配であるか、これは投資家にとって大きな違いとなります。下の銘柄は、もう一度、銘柄としてチェックを入れてみる価値があります。

今期、復配予想銘柄

1720 東急建設 T 1部
1805 飛島建 T 1部
1814 大末建 T 1部
1827 ナカノ T 1部
1847 イチケン T 1部
1907 東北ミサワ T 1部
1916 日ビルド T 1部
2262 雪印乳 T 1部
2281 プリマハム T 1部
2768 双日 T 1部
4028 石原産 T 1部
4041 日曹達 T 1部
4539 日ケミファ T 1部
4902 コニカミノルタ T 1部
5936 洋シヤタ T 1部
6203 豊和工 T 1部
6218 エンシュウ T 1部
6375 日コンベヤ T 1部
6445 蛇の目 T 1部
6674 GSユアサ T 1部
6723 NECエレ T 1部
6755 富通ゼネ T 1部
7007 佐世保 T 1部
7961 兼日農 T 1部
7990 ダイワ精 T 1部
7999 武藤工 T 1部
8014 蝶理 T 1部
8024 シルバーOX T 1部
8029 ルック T 1部
8111 Gウイン T 1部
8178 マルエツ T 1部
8338 関東ツクバ T 1部
8399 琉球銀 T 1部
8415 紀陽HD T 1部
8423 フィデック T 1部
9675 常磐興 T 1部


相場アウトルック


【ネット証券の口座数の拡大】

インターネットの口座数の増加が相場の上昇基調とあわせる格好で伸びています。インターネット専業証券大手5社の2005年度の口座数の増加率(対2004年度末比)は、4社で2倍前後となるなど好調となっています。手数料を引き下げたネット証券の伸びが目立ち、低い取引コストが新規口座の開設につながる傾向を鮮明にしています。2005年度の5社全体の口座伸び率は87%で、総口座数は334万口座になりました。

楽天証券は3月末の口座数が55万強と122%増えています。3位のイー・トレード証券と手数料引き下げ競争を演じましたが、もともとイー・トレードに比べて口座数が少ないため、伸び率では上回っています。夏以降に頻発したシステム障害の影響は軽微だったようです。2位は1月に三菱系列のネット証券であるMeネット証券と統合したカブドットコム証券。統合効果のほか、高齢者の手数料を割り引く「シニア割引」など独自のサービスが好評。4位の松井証券は1月に手数料の一部引き下げを発表したことで口座開設に弾みがついています。

五位のマネックス証券は、手数料の引き下げ競争から距離を置いているうえ、昨年5月に統合した証券子会社2社の口座のうち、重複しているものを一つにまとめたため、伸び率でみると4社を下回った。

いずれにしても証券口座数の増加は正に株式相場の活況と連動していますので、増加傾向が続く限りでは相場の先高感は強いうこになります。 ただ、昨年の8月からの上昇相場継続で、目先高値警戒感が出ているのは確かです。4月新年度入り後も強い基調が続いてはいるのですが、それでも上値が重くなっているのは否めません。



【決算発表前のジンクス】

新光証券の分析に拠りますと「例年、日米ともに決算発表シーズンを迎える4月中旬―5月上旬は外国人買いが鈍りがち」と指摘しています。象徴的なのが、外国人の動向を反映しやすい寄り付き前の外国証券12社を通じた注文動向(市場筋推計)が昨日190万株、本日も860万株の売り越しとなったことです。売り越しは3月17日以来、16営業日ぶり(3月24日は売り買い同数)となります。新年度に向けた企業業績の拡大期待を織り込む格好で年度末から上昇、高値警戒感も広がっていただけに、外国人買いが止まって上値が重くなったとみるや、いったん手じまい売りを出す動きが急速に広がったというのが実情のようです。

過去の動きを見ても、2005年は4月11日から18日まで6日続落、5月9日から17日まで7日続落しているほか、2004年は4月27日から5月10日の6日続落で約1割も下げた経緯があります。最近恒例となっている新年度入り後の大幅調整局面に入ったとすれば、押し目買いやナンピン買いはまだ「待ち」なのかもしれないと見られています。但し、2005年や2004年と大きく違う事は経済状況と言うことになります。街角の景気動向を見ても庶民の中にも消費拡大からの景気回復を実感する見方が強まっています。2006年の経済環境から考えれば、新年度入り相場で下押す経験則が仮に起こっても、そこは絶好の仕込み場になるものと考えられます。



【相場見通し】

昨日イランがウラン濃縮に成功したと発表し、中東情勢の緊張感からNYダウが下落しています。原油先物価格が上昇し一時69ドル45セントと70ドル台に迫る動きとなっていることを嫌気する展開です。イランのアフマディネジャド大統領が、同国が9日にウラン濃縮に成功したことを明らかにしています。また、米誌ニューヨーカーが、米国によるイランの軍備施設への空爆の可能性があると報じたことなど地政学的なリスクの高まりで原油先物価格は大型ハリケーン「カトリーナ」来襲直後に付けた最高値に迫っています。

原油価格の上昇は米国の企業業績にダメージを与える可能性もあり、丁度決算発表シーズンに入った米国市場の中にあっても懸念材料となりそうでうです。尤も日本株にとっては原油価格の上昇は企業収益を押し下げる要因になる可能性もありますが、一方では株式市場の需給面ではオイルマネーの更なる日本株買いを期待する見方があります。決算発表まで微妙な値動きになりそうですが、ここでの押し目は先程も述べましたように絶好の買い場と言う事になりそうです。


今日の推奨銘柄 (短期・スイングトレード編)

ここでは、主にテクニカル分析とファンダメンタルズ分析を判断基準として銘柄を絞り込み、ザラバで仕込んでザラバで回転する超短期売買とは違って日中の株価が見られないスイングトレードで相場を手掛けている方向けにお薦めするコーナーです。基本的に仕込みから決済まで2〜3日を基本とし、最長でも1週間以内の投資を心掛け、仮に上がらなくても1週間以上は持たないことが原則となります。日経平均が連続して上昇するような地合いが良好な時や、反対に地合いが悪い時など投資する環境は常に同じではありません。その時の相場の地合いの強さや弱さを判断した上で柔軟な姿勢で売り買いしていただくことをお願いします。

7751 キヤノン
厳密に言えば調整十分とは言えませんが、それでも240円高をして8450円まで買われて「窓」を開けた直前の4日高値8150円に接近する8160円まで本日は売られました。窓埋め完了とは言い切れませんが、それでもキヤノンへの高い評価を考えれば「短期的な調整としては十分だ」と考える投資家がいても不思議はありません。また、オイルダラーを始めてとして外国人が日本株への投資を継続する考えである以上は外せない銘柄の一つであり、値幅を欲張らなければスイング・トレードによるリターンは可能と考えられます。
買いは8140円〜8170円が狙いでしょうか。

8227 しまむら
100株単位。業績好調のファッションセンターしまむらですが、先週は3日から6日まで4日続伸となり、その勢いは今週に入っても続いており、本日で今週に入ってから3日続伸。週末は手仕舞い売りが優勢になる可能性はありますが明日も底堅い動きが予想されます。やはり、発表された通りの業績拡大基調が好感されており、加えて日銀短観で活発な個人消費を背景に小売の業況判断が改善されたことが下支えしています。当面、株価は16,000円方向で底堅い動きが予想されます。買いは
15,400円〜15,450円が狙いでしょうか。

8411 みずほ
先週末に100万円の大台に乗せ、今週の一段高に期待がありましたが今のところは週明けから伸びはありません。しかし、このまま下降トレンドに転じると考えることもできないでしょう。ハイテクが手掛けづらければ内需であり、そして、外国人にとっても日本株買いの主要セクターであることは間違いないはずです。地合いが今は悪いだけに主力株には戻り売り圧力も強い状態ですが、高く買わない限りは下値で買いが入りやすい銘柄だけに確度の高いスイング・トレードが狙えると予想します。
買いの狙いは99.5万円〜99.6万円でしょうか。

8838 有楽土地
大手銀行株と同様に脱デフレ及び日本経済の持続的な景気拡大を評価して日本株を外国人が買ってくるとすれば不動産関連もまだまだ有力でしょう。本日は動産経済研究所がマンション市場動向を発表、3月の首都圏の新築マンション発売戸数は前年同月比13.4%増の7596戸となり、5カ月ぶりに増加に転じたとしています。今のところ日銀の量的緩和解除の影響は出ていないものの金利が引き上げられれば駆け込み需要も予想されるとの見解を示しています。この有楽土地の場合は3月に分譲した品川シーサイドレジデンスが即日完売という実績を残すなど今2007年3月期業績に対する期待があります。PERも11倍台と割安感があり、意外高の可能性も今後は予想されます。
買いは815円〜819円が狙いでしょうか。

5809 タツタ電線
総合電線メーカーの中堅。半導体関連・光ファイバー事業の強化を推進、環境分析事業も展開。同社の2005年4―12月期の連結売上高は前年同期比21%増の255億8400万円、最終利益は2.3倍に増えて6億8900万円となった。電子材料を手掛ける子会社のタツタシステム・エレクトロニクス銅ペーストなどの非電線事業の売上高は10%増の35億円となり、業績拡大のけん引役となった。銅ペーストは銅粉末を樹脂に練り込んでペースト状にした素材。通電性の良さと加工のしやすさが特徴で、主に基板の回路形成用に使われる。最近では加工しやすい銅ペーストの特性を生かし、携帯電話向けの電磁波防止フィルムにも進出した。電磁波防止フィルムは銅ペーストと樹脂を数層重ね合わせて伸縮性を持たせたフィルム状素材。主に携帯電話の折り畳み部分に使うフレキシブルプリント基板の表面に張り付けて使う。通電性を持つ銅ペーストの層がアースのような役割を果たし、基板から発生する電磁波を逃がして電子機器の誤作動を防ぐ。株価は2月10日に高値425円を付けた後下値200日線である300円割れまで下押したが、直近で反発の動きに。「日経産業」で「同社は鳥害と積雪、強風のすべてに対策を施した光通信ケーブルを中部電力と共同開発した」との報道も材料視されている。
投資期間は1週間程度が目標でしょうか。

4972 綜研化学
アクリル樹脂原料の粘着剤が主力で、装置システム販売も。LCD用粘着剤でシェア3割。2006年3月期の連結経常利益を前期比67%増の24億5000万円と、従来予想から4億5000万円引き上げた。年間配当を25円と7円増配する。2月半ばに、最大で発行済み株式の約16%に当たる新株発行を発表し株価は下落に転じている。同社は増資により調達する資金のうち41億円を設備投資に充てる。埼玉県の狭山事業所などで生産設備や研究開発施設を増強する計画。積極策に打って出るのは、液晶テレビ向けの粘着剤や微粉体製品の販売が好調なためだ。電子情報技術産業協会の調べでは、2005年の液晶テレビの国内年間出荷台数は前の年に比べ58%増の421万台と、398万台だったブラウン管を初めて上回った。中長期的にも世界市場で、2008年に8000万台、10年に1億台と高い伸びが見込めると見られている。パネルの大型化で高付加価値品へのシフトが進むのも追い風となっている。株価は下値75日線から反発の動きから5000円台回復に。ゴールドマンサックス証券では会社側では2006年度は微粉体で新市場を開拓できるかが鍵であり、成功すれば今後も持続的高成長が維持できるとしていると紹介している。また、三菱UFJ証券では償却費増をこなして大幅増益が続くと予想、株価はもう一段上昇するとして、投資判断「1」を継続している。
投資期間は1週間程度が目標でしょうか。  


今日の推奨銘柄 (中期編)

中期狙いの投資を中心にお伝えしていきます。超短期の投資と違い、中期投資では、個別の銘柄の動向だけでなく、株式市場全体の流れも非常に重要な要素となってきます。株式市場全体の流れを知ることで、株式投資に対する多角的な見方を養うことができます。

7911 凸版印刷   1538円(1000株単位)
印刷技術を基板にするものの、ここ最近ではエレクトロ関連精密部品なども展開、ICカード、液晶フィルターの関連銘柄としても注目を集めています。前3月期は米フォトマスク企業買収に伴う特損計上のため最終利益は減少したものの、今期は特損一巡で、最終益が急回復します。今期予想PER23倍台と、PER面からの判断も可能となってきました。液晶フィルターは7月から三重工場が稼動、第8世代の新工場を年内稼動に向けて久居に建設するなど、増産体制が進んでいることも注目材料です。ICタグではUHF帯の電波を使う無線ICタグを植山織物に納入しました。通信距離が長く、物流管理向けの需要拡大が見込まれる分野での実績が評価できます。この分野で、2007年に20億円の売上を見込んでおり、更にタグの価格を低下させて普及の方針です。その他、一般商業印刷なども堅調に推移、今期は増収・増益を確保の動きです。株価は目先、年初来高値圏からの調整基調にありますが、サポートラインとなっている75日移動平均線との乖離が縮小、反発機運が高まっています。
1500円を底に反転、1700円〜1800円台を目指す展開が見込まれます。


明日の新規上場銘柄

明日の上場銘柄はありません。本日上場銘柄の結果です。


4240 クラスターテクノロジー(ヘラクレス)公開価格7万円・1株単位
気配値を切上げ15万1000円まで上昇しましたが、初日は買い気配のまま取引終了で初値は付きませんでした。ナノテクノロジーを活用した情報機器の高精密部品の開発・製造を手掛ける企業です。ナノテクに必要な素材開発から完成品の性能評価まで一貫して対応できるところに強みを持っています。赤字継続ながら、ナノテク関連の成長期待企業ということで買いが集まっています。引続き上値を追う展開です。

6261 日本ゲームカード(ジャスダック)公開価格35万円・1株単位
公開価格の2倍となる70万円で初値を付けたあと、下値を切上げる展開で、95万円の高値引けとなりました。パチンコ店にプリペイドカードや玉の貸出機、精算機などを販売している企業です。全国パチンコ店の2割を顧客に持つ業界では最大手企業となります。同業界では初の上場、成長期待も高く、引続きの人気化が見込まれます。




記載記事については、その内容において、正確性、信頼性、利益を保証するものではなく、原因のいかんを問わず一切責任を負いません。投資の最終判断、最終責任はご自身でお願いします。市場内外部要因により株価は予想に反して下落する場合があります。当社及び情報提供者は、本情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切責任を負いません。投資については自己資金の範囲内で慎重に行うようにして下さい。

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発行元:有限会社アシストライフプランニング
担当:ファイナンシャルプランナー 久本伸治
Eメール:info@e-alp.com
Tel&FAX:092-593-5759
〒816-0831 福岡県春日市大谷8-106-1-403

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