【(有)ALP】 Eメールレター シリーズ
  
     「FP久本の株式情報!」 vol.147 2006.08.31
 
 

8月31日(木曜日) 基調判断


本日の日経平均は大幅反発となり、今週の高値だった月曜日の16,005円を更新しています。NY株高や円安を手掛かりに先物主導で幅広く物色されムードは一変しています。また、長期の波動が上昇トレンドを形成しているとするシナリオにも変更はありません。

昨日の夕方の段階や今朝の寄り前の段階でも本日のような動きを予想することは困難でした。日経平均は16,000円に近づけば上値の重さが意識され、月末で動きづらさもあることで、よほどのNYの急騰でもない限りは本日のような動きは予想できませんでした。

マジメに考えたり予想することが馬鹿馬鹿しくなるような動きだったわけですが、つまり、理屈抜きの動きを演出した理屈抜きの「仕掛け的な買い」が先物に入ってきた結果です。しかし、「これもまた相場の現実である」と前向きに理解していくべきでしょう。

本日の東京市場の動きがNY株の推移や寄り前の外国証券の動向、為替動向や発表された各種の経済指標などからは全く説明がつかない動きだったとはいえ、こうなるだけの何らかの要因や下地があったということです。同様に、反対の動きも想定すべきでしょう。

本日のような先物主導で急騰が起きるということは特段の悪材料も無い中を先物主導で急落するということが起きても不思議はないということも想定しておくべきです。今日の急騰は7月10日の動きに似ているものがあります。7月10日も日経平均は急伸しました。

ちょうど直前の7月4日に15,710円の高値をつけ、調整入りとなったかのような推移を続けていましたが7月10日のザラバに日経平均が25日線近辺まで下落してコツンときた格好となり、一気に午後に入ってから急伸した、あの7月4日の相場展開と似ています。

物色されたものに違いはあっても日経平均に関しては7月4日も本日8月31日も25日線を強く意識し、先物主導で仕掛け的な買いが入って急騰、7月10日に急騰した後に相場は再び下落したことを考えると今日の上げも持続性があるものかどうかは疑問があります。

あくまでもテクニカルのことですので「絶対」はありませんが、私の認識では日経平均は依然として8月16日に過熱ゾーンに入って以来、過熱感は完全に払拭しておらず「売りの季節」を過ごしていると見ています。ですから明日急反落しても不思議はありません。

また、今日の上昇によってPERも割高感が強まっています。225採用の予想PERは昨日段階で19.55倍でしたが、戻り高値16,244円をつけた8月22日には19.88倍と割高とされる20倍に接近、16,200円台に一時乗せてきた本日は再び20倍台に近づいたはずです。

わざわざ私は弱気材料を並べたくて並べているのではなく、理屈抜きに上げた相場は理屈抜きに下げる場合が多いだけに、十分に警戒をした上で明日の相場に臨んでいただきたいと思います。むしろ、明日は利益確定売り優勢で始まることを想定すべきでしょう。

ここでの狙いは引き続き個別でしょうか。先物主導で買われなくてもいいものまで一緒くたにカサ上げされた可能性が高いだけに、こうした中でも出遅れ感のある好業績銘柄ということになりそうです。


v相場を生きる!


全体的に「外国人買い」特に「オイルマネーが買いに出た」という話が伝わり、トヨタなどの国際株や銀行株などに買いが回りました。10時を回った頃から、外人買いや本日の14時過ぎに大量のバスケット買いが入るとの見方があり、実際には前場から積極的な買いが大量に先物にも入り、先物から先に急騰がありました。

これらの動き、まともに説明できる人はいません。要するに、買いが入って上がった。それでは、なぜ買ったのか。その理由は解らないのです。普通、月末で、そして、材料なし、買いも手控えの時、大量に買う人はいませんが、それでも大量に買いに出たのですから、先行きに対して、さらに上がるという何かの背景があり、まずは買ってきた。先高期待がある。

それにしても、今回の週刊新潮の記事、140ページに書かれた内容は、いかにも迫力なく、つまらないものでした。風評被害により、楽天ばかりでなく、新興株全体に影響があるのですから、このような記事はまったく困ったものです。3月に、さんざん噂になった「堀江−村上−三木谷」というラインのことに対する内容ですが、まったく迫力なく、新しい内容もない。

さっそく、楽天は猛烈抗議、コメントも出しています。“警視庁関係者が天下りした”、“総会屋との付き合い”など、いわゆる週刊誌が得意とするスキャンダル。捜査が進んでいるという内容も、どうも切れ味がなく、ただ、新潮の記事は、噂だけを再度ばら撒いただけ。新興市場全体に様子見にさせただけの効果であり、迷惑そのものでした。

幸い、1部は、オイル資金の大量買いの説やバスケット買い、先物主導の大口買いで、日経平均が急騰したため救われたのですが、新興市場株は楽天の影響で、今まで買われた株が急落。全体に、調整含みの動きになっていました。

ここで、外国証券も強気が増え、メリルリンチの来年3月末17500円説、これも好影響となるものでした。UBSの年末18500円という説は、強気として評価されても、現実になるかならないかは、今後の展開次第。ここでの強い買いの背景を独自に握っているのは、外国人の大口の資産家であり、国際資金が何かの仕掛けで一斉に出た時には、日本株でも場合によっては簡単に17000円になってしまう。

イオンが、今回の丸紅のダイエー放出で浮上してますが、8178 マルエツはさらに浮上する可能性があります。イオンも、外国証券の狙いの3500円はかなり現実的です。ダイエー取得の可能性は、ウォルマートよりもかなり濃いと思いますが、取得したら3500円という株価はあり得る株価です。ウォルマートが取得した場合にはイオンを抜くような勢力となり、西友株はそれだけでも260円となる可能性もありますが、ウォルマートが取得する可能性は2割から3割のようですね。


v相場トピックス



〜 引け後のニュースから 〜

61928 積水ハウス
7月中間期決算を発表、経常利益が前年同期比2倍、最終益が同2.3倍で過去最高を更新、更に通期業績を上方修正しました。自社開発のオフィスビル「赤坂ガーデンシティ」の3分の2相当を不動産会社に売却、この売却額が予定を上回ったことが奏功しました。本業の戸建て住宅の注文販売、分譲とも好調で、売上も伸ばしています。通期の見通しは、経常利益で1100億円予想を1130億円に引き上げ、年間配当を20円予定から22円へと引き上げています。直近の株価は1700円台での小動きが続いていましたが、サポートラインとなる25日移動平均線との乖離がゼロとなっており、反発機運が高まっていました。好業績発表を受け、ここからの急伸が期待できます。



今日の推奨監視銘柄 (スイングトレード編)

ここでは、主にテクニカル分析とファンダメンタルズ分析を判断基準として銘柄を絞り込み、ザラバで仕込んでザラバで回転する超短期売買とは違って日中の株価が見られないスイングトレードで相場を手掛けている方向けにお薦めするコーナーです。基本的に仕込みから決済まで2〜3日を基本とし、最長でも1週間以内の投資を心掛け、仮に上がらなくても1週間以上は持たないことが原則となります。日経平均が連続して上昇するような地合いが良好な時や、反対に地合いが悪い時など投資する環境は常に同じではありません。その時の相場の地合いの強さや弱さを判断した上で柔軟な姿勢で売り買いしていただくことをお願いします。

4666 パーク24
7月の業績状況で売上高が前年同月比27.3%増となったことを受けて8月16日に急伸、利用者が安定的に増えている状況が続いているようで、今後の業績見通しに上ブレ期待が根強く燻っています。本日は同業の日駐が大きく上昇していることも刺激したようですが、今後は韓国や台湾など海外展開による業績拡大が期待できることもあって押し目は狙われてくるはずです。

6273 SMC
午前中のうちから「モルガン・スタンレーが20,500円目標」ということが伝えられて注目されていましたが、やはり、内容が優れた銘柄でもあり、たとえ全般的に利益確定売りが膨らんだ場合でも買いが入ってくる銘柄の一つと考えられます。すでに報じられていることですが活発な民間設備投資を背景に主力の空気圧機器の販売が日本や北米で伸びたことなどで連結純利益が大きく拡大、通期業績にも予想を上回る可能性が出てきています。これからの中間決算発表を控えて増額修正含みの銘柄は意識されやすいこともあって、十分にマークすべき銘柄の一つと言えます。

9064 ヤマトHD
前日は「ネットオークションで落札した商品の配達・決済サービス『オークション宅急便』を11月から始める」と発表しましたが、長期的にも普及が一段と進んでいくとされる電子商取引市場において宅配便事業者も同様の恩恵を受けることは間違いなく、同社の長期的な業績拡大は必至と考えていいでしょう。7月下旬にかけての急落から徐々に株価も回復を続けており、下値不安が遠のきつつあります。

9783 ベネッセ
ここで景気回復や雇用情勢の改善を受けて婚姻数や出生数が回復しているとの報道があったことで学習塾や教育ビジネスに注目が集まっていますが、ベネッセもまだまだ上値余地は大きいと考えられます。同社の場合は出生数に関わらず業績の伸びが続いていることが注目されます。先に報じられた4〜6月期業績でも主力の通信教育事業「進研ゼミ」で会員数が増加したことや語学学校のベルリッツなど主力事業以外の伸びも貢献、通期業績に関しても4期連続の増収増益が見込まれています。来期に関しても増収増益見通しにあり、株価の底堅い動きが今後も予想されます。

8804東京建物
クレディ・スイスが「新規にアウトパフォーム」とした模様。大幅な伸びとなった6月中間期に続き12月期通期の業績の高い業績変化率を改めて評価したと考えられます。チャートも8月22日の1378円からちょうど100円程度押した水準で買い安心感があるところです。ちなみにターゲットプライスは1630円目標です。



今日の推奨銘柄(中期編)

中期狙いの投資を中心にお伝えしていきます。超短期の投資と違い、中期投資では、個別の銘柄の動向だけでなく、株式市場全体の流れも非常に重要な要素となってきます。株式市場全体の流れを知ることで、株式投資に対する多角的な見方を養うことができます。

7240 NOK
自動車用オイルシールでは首位、その他フレキシブル基板、ゴムロール事業を手掛ける独立系企業です。今3月期は海外向けの自動車用シールが好調、またフレキシブル基板はHDD用、ノートPC用が好調で、携帯電話向けの不振を補っています。7月末発表の第1四半期決算では、経常利益で前年同期比1%と微増ながら、中間期予想に対する進捗率が55%に達しており、業績上ブレの可能性が高まっています。通期では経常利益で前期比6%増、最終益で5%増が現在の会社予想です。この数値から換算したPERは17倍台と非常に割安感が強く、上ブレ期待と併せて株価の値ごろ感が高まります。8月9日付けでは、大和総研がやや強気の投資判断「2」を継続、目標株価を3700円とし、株価の割安感を指摘しています。更に29日付けでは、立花証券が今期業績上ブレを示唆、注目銘柄として取り上げています。株価は年初来安値圏から浮上、25日移動平均線を回復して3000円前後での揉み合いが続いています。好業績期待の銘柄の割安是正で、3500円台に向けた上昇スタートが期待できます。


明日の上場銘柄


明日の新規上場銘柄はありません。

〜 直近の上場銘柄 〜

2497 ネットエイジグループ(マザーズ)公開価格60万円・1株単位


3049 エノテカ(ヘラクレス)公開価格35万円・1株単位

公開価格を29%上回る45万円の初値を付け、直後に47万9000円まで上昇したものの、引けはストップ安の40万円でした。高級ワインの、輸入・販売を手掛けています。販路は首都圏を中心とした直営の26店舗のほか、百貨店、ホテル、更に楽天の仮想商店街によるネット経由の販売も行っています。特にフランスのボルドー産ワインでは、実績を重ねて優位な買い付けが出来るところが強みとなっています。足元ではワイン需要が拡大、数量増と共に、単価も上昇傾向にあることが、追い風です。今後は未出店地域の新宿、渋谷などを含め、年間2店舗程度の新規出店を目指しています。



記載記事については、その内容において、正確性、信頼性、利益を保証するものではなく、原因のいかんを問わず一切責任を負いません。投資の最終判断、最終責任はご自身でお願いします。市場内外部要因により株価は予想に反して下落する場合があります。当社及び情報提供者は、本情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切責任を負いません。投資については自己資金の範囲内で慎重に行うようにして下さい。

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発行元:有限会社アシストライフプランニング
担当:ファイナンシャルプランナー 久本伸治
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