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昨日の日経平均は軟調でしたが底堅く推移しました。NYの下げが引き金となって利益確定売りや週末による手仕舞い売りが膨らみましたが売り崩せず下げ渋りました。また、長期のトレンドが上昇基調を辿っているとするシナリオには大きな変更はありません。
「日経平均は6月14日の14,045円から戻りを試す展開を辿っていることが再確認された」と買い方が喜んでいたのも束の間、相変わらず米国の金融政策や米国株の動向、外国証券の動向に一喜一憂する状況が続いています(昨日の外資系証券は490万株の売り越し)。
とはいえ5月6月とで調整が進んだこともあって、一方的に弱気に傾いて売り崩せる相場とは違ってきているように見えます。株価の割安感が強くなったことで昨日のようにNYが安くてもNYの下げに付き合う程度の下げにとどまり始めている様子が伺えます。
少なくとも新規に手掛かり材料が報じられた近畿車、あるいは原発関連の木村化、抗リウマチ薬の富山化学、他には大東紡、富士紡HDなどの個別材料株に対する物色意欲は非常に旺盛であり、値下がり銘柄数が1000超の割には下げたという「実感」はありません。
週明けの地合いも週末のNY次第では大幅続落となるのか急反発となるのか予想は困難ですが、少なくともマクロ経済の見通しやNY株など外部要因に影響を受けづらい個別材料株、あるいは主力でも売られ過ぎ銘柄が個別に見直される展開は十分に考えられます。
本日もそうした観点からいくつか推奨銘柄を選んでみました。
相場を生きる!
〜 始動! 〜
野村證券はキャラバン隊を結成し、「日本株の下値を狙いましょう!」というキャンペーンを海外で展開。また、国内では、ここ数ヶ月間、まったく効率が出なかったプロ軍団が、ここで反発期待ということで、下値を買う動きがありました。
今の日経平均のチャートを見ていると相場は面白くなりそうです。
今朝のNYは続落でダウは今週の11,131ドルを目先天井にして再び11,000ドル割れ。しかし、6月中旬までの「世界同時株安」とは日米共に違ってきていると感じています。また、NYダウはボリンジャーバンド−2σまで売り込まれるような事態は起きず、せいぜい来週も下げがあっても−1σの10,900ドル少し割れぐらい、時価から80〜90ドル程度の下げ余地と予想します。
また、日経平均もテクニカル的に「必勝パターン」を形成しつつあり、日米株共にチャート的には頼もしくなってきています。それよりも個別に活発な動きを見せ始めている銘柄が出てきているのが何よりの「朗報」でしょうか。仮にNYの動きに主要銘柄が連動して日経平均、TOPIXが週明けは小甘い動きを演じても個別株では稼げる相場になると予想します。
実際、140円の株が160円、200円の株が230円、250円の株は280円に、そんな変化をガッチリ取り込むような展開をする相場となっています。5円でも10円でも利食い大切にして、損しないようにすることがポイントです。よって、デイトレード、スイングトレード、それぞれのスタンスで方針を練る必要があります。業績好転で、人気の付きやすい株を狙いましょう。
4004 昭和電工
6674 GSユアサ
3404 三菱レ
7750 ペンタックス
8002 丸紅
7013 石川島
6951 日電子
6502 東芝
7990 ダイワ精
5302 日本カーボン
8840 大京
また、来週は月末も近づきますので上昇する確率も高いと思います。日経平均の日足チャートを確認してみてください。月末に上昇基調になる確立が高い事を確認してみてください。
ここまで書くと、買わなきゃ損みたいに書いていますよね(笑)でもここで冷静に考えてみる必要もあります。いくら地合が良くなってきたといっても、負ける人は負けてしまいます。残念ながら株式というものは、1000人やって1000人とも簡単に笑顔で儲けれる、というものではありません。誰でも儲かるならば、世の中働く人はいなくなります。統計にもあるように、普通の人が普通に運用すれば、儲かる人は2割もいません。上昇相場、下降相場など関係ないのです。株式の仕組み自体に負けてしまうのです。
よって、「月曜日の寄り付きにすぐ飛びつけばいいのか?」というと、そういう訳ではないと思います。この地合の中で少し悲観的になるぐらいのタイミングが絶好の買い場(押し目)になるのではないでしょうか?一般の人が強気の時は弱気。弱気の時は強気でいきましょう。ここでまた下げるのでは...なんてビビッてもしょうがありません。いつもどおり、きちんとロスカットラインを決め、押し目を狙っていきましょう。
相場トピックス
〜 コンプライアンス 〜
日経平均は目先14045円で底入れした感が強く、15000円台まで回復しています。実際には15000円から下値の14000円までの水準は過去の累積売買高で言えば商いの薄い水準となりますから、戻りが早いのも当然と言うことになります。相場が騰勢を強めた昨年8月10日から直近までの累積売買代金をみると、14500―15000円は39兆6314億円と比較的少なくなっています。需給の空白地帯と言う事になり小口の売買で相場の大幅な上げ下げにつながりやすいということになります。実際に、昨日までの10日間ほどの動きの中で東証一部売買高は低水準とあんっています。一方、15000円から16500円にかけては、価格帯が切り上がるほど売買代金、売買高ともに膨らんでおり、戻り売り圧力が強まる可能性があると考えられます。売買代金は15000―15500円が51兆3170億円、16000円までは90兆9979億円、16500円までは101兆9437億円に達します。
売られ過ぎと言われ始めた水準が日経平均で15500円を割れたレベルとなっています。この水準は2、3月で押し目を作った安値の水準ですからこれを割り込めば売られ過ぎと言うムードが強まったのですが、逆に割り込めば下振れすると言う素地がこの累積売買高にあった訳です。商いの薄い中での下げですから、一旦下げ止まり感が出れば、一気に戻すということになった訳です。ただ、テクニカル的には上値に25日移動平均線である15250円、更に200日移動平均線である15332円が上値を抑えるポイントになります。その意味では戻り売りが相当に厚いと思った方が良いでしょう。その戻りの動きの中でも物色の矛先は今朝の情報の中でも申し上げましたが、東証1部に限って言えば、これまで下げの大きかった銘柄ほど買われる「リターン・リバーサル」の手法での売買が活発化しています。通常ファンドでの運用においてはこの手法が最もパフォーマンスが良いと言われていますので、売られ過ぎた銘柄には機関投資家からの買いが入っていたような観測も出ています。この流れが新興株にまで及ぶかどうかは微妙なところで、コンプライアンスをクリアしなければ、まだリスクは高いのではないかと言った見方もあるようです。
その新興株の動きですが今朝の日経金融新聞に興味深い記事が出ていました。ライブドアの事件から企業のコンプライアンスについての注目が高まっています。コンプライアンスとは法令や社会規範等のルールを守ることで「法令遵守」とも言われることです。社会的な信頼を得るために企業がこのコンプライアンスをどれだけ遵守しているかが投資の対象としても重視されている訳です。その意味では新興市場に上場するような新参企業に対しての目は以前に比べて格段に厳しくなっています。新聞記事ではその新興市場に上場する前の上場予備軍にとって「東証ブランド」は求心力があるようだと見ているようです。誤発注で話題のインターネット広告会社、アドウェイズの最年少で上場社長となった岡村氏は「マザーズは成長企業を対象にしておりますし、何より当社が尊敬するネット企業が多く上場しているということもあり、選択させていただきました」と述べています。
ところが投資家のマザーズ銘柄への評価は散々で、22日は日経平均株価が今年2番目の上げ幅でしたが、東証マザーズ指数は小幅高で、年初から43%安と低迷が続いています。ライブドア事件以降の不祥事と業績予想の下方修正で、新興株安の根底にあるのはまだまだ何が出てくるか分からないという投資家の疑心暗鬼だと見られています。とりわけ目立つのが、ライブドアと同じ「2000年上場組」の失速です。2000年9月に上場した移動体通信のYOZANが代表例で、投資ファンドなどを対象に増資などでの資金調達を繰り返して業態転換を進めるのですが、2006年3月期まで3期連続の大幅最終赤字となっています。株価は公募価格から92%低い水準で低迷しています。前社長の不祥事が発覚したサイバー・コミュニケーションズも同様で、株式の101分割に関連した開示不備で監理ポストに入ったシーマ、ライブドアマーケティングもこの年の上場となっています。
また、悪印象で一緒にされがちの「2000年組」も、分析すれば株価の格差が生じていることがわかるようです。顕著なのがサービス企業の健闘ぶりで、筆頭格がカジュアル衣料大手のポイントです。2000年12月に上場し、現在は東証一部上場企業と格上げされています。2007年2月期は8期連続の最終増益となる見通しで、上場から5年半で株価は公募価格の51倍になっています。同じくレンタルビデオ店のゲオは公募価格の10倍に上昇しています。我が家でも良く食べに行く外食小売りのレックスHDも8倍強と、デフレを乗り切ったサービス企業の多くは飛躍期を迎えています。このような明暗を見分ける一つの指標が、企業そのものでなく上場企業としての質を監視する主幹事証券であり、監査法人であると見られているようです。2000年に新興3市場に上場した企業の内、主幹事別では全157社の公募価格から平均89%上昇していますが、「野村銘柄」は2.7倍の上昇と平均を大幅に上回っています。半面、「大和銘柄」や「日興銘柄」はアンダーパフォームの状態です。
更に監査法人別ではトーマツの担当企業が突出して堅調の一方、7月に一時業務停止となる「中央青山銘柄」は、公募価格と比べて上昇率が32%と平均を大きく下回っています。出世頭のポイントが「野村+トーマツ」の組み合わせで上場したように、投資家の信頼の背景には主幹事、監査法人の違いがそのブランド力に大きく影響していると言う事になっているようです。更に市場別で見ると、不調が際立つのがマザーズ銘柄で、ジャスダック銘柄が初値から平均2.2倍に上昇しているのに対し、マザーズはわずか1%高に止まっています。全27銘柄のうち16銘柄が初値割れの状態です。このように主幹事証券や監査法人、或いは上場市場の違いで新規上場銘柄のパフォーマンスに大きな開きが出るのも実際の企業の実力の違いもあるのでしょうが、先ほどのコンプライアンスを見極める上でもこれが重要な指標になると多くの投資家が考えているからに他ならないのかも知れません。
〜 引け後のニュースから 〜
8227 しまむら
しまむらが今2月期の第1四半期決算を発表しました。新規出店や店舗改装効果により、経常利益が前年同期比11%増と好調な内容でした。天候不順の影響があったものの、商品陳列などの工夫により、既存店売上高は2%弱の増加、客数は3%強の増加と健闘しました。通期は従来予想を据え置きで、経常利益で前期比14%増、最終益で同12%増を見込んでいます。衣料関連では天候不順の影響で業績下方修正をするところも目立つ中、評価できる内容となっています。直近の株価は25日移動平均線をサポートにした小動きが続いていましたが、好調決算を受け、上値メドとなっている75日移動平均線を突破、上昇を試す展開が期待できます。
今日の推奨銘柄 (スイングトレード編)
ここでは、主にテクニカル分析とファンダメンタルズ分析を判断基準として銘柄を絞り込み、ザラバで仕込んでザラバで回転する超短期売買とは違って日中の株価が見られないスイングトレードで相場を手掛けている方向けにお薦めするコーナーです。基本的に仕込みから決済まで2〜3日を基本とし、最長でも1週間以内の投資を心掛け、仮に上がらなくても1週間以上は持たないことが原則となります。日経平均が連続して上昇するような地合いが良好な時や、反対に地合いが悪い時など投資する環境は常に同じではありません。その時の相場の地合いの強さや弱さを判断した上で柔軟な姿勢で売り買いしていただくことをお願いします。
5202 板硝子
週の前半の2日続落、その後の週末にかけては3連騰とシッカリして週を終えたことは単純に買い戻しが膨らんだだけでなく来週も高いだろうという先高感の表れと考えられます。買収した英ピルキントンの企業統治に対して不安視する声も一部にあるものの、業績拡大に対する評価は不十分との見方が勝っているようで、7月相場での巻き返しが期待されています。押し目の644円〜647円が買いの狙いでしょうか。
5410 合同製鐵
本日は不動産、銀行など内需関連株が見直されていますが、これは米国株が不安定で輸出株が手掛けづらいことを反映したものであり、週明けもマークしておく必要はあるでしょう。合同製鐵も業績に安定感があり、割安感もあり、チャートに出遅れ感も感じられること、特に足下で主力のH形鋼の一般流通価格に底入れ感が出てきていることも見直し要因として注目したいと思います。637円〜644円の押し目が買いの狙いでしょうか。
5801 古河電工
住友電工、フジクラと同様に国内の光ファイバー需要の伸びが業績を下支えすることで業績見通しに対する期待感がありますが、ここで市場が注目している手掛かりとしては日経平均の4月高値から6月安値まで下落する中で値下がり率の大きかった銘柄のリバウンドです(リターン・リバーサル)。チャートからも分かりますが古河電工は4月高値から40%程度の下落を演じており、戻りに対する期待感が高まっています。原稿執筆中にどんどん上がってしまいましたが押し目は再度狙えるはずです。再度700円を割った694円〜698円が買いの狙いでしょうか。
6502 東芝
今日は市場全体が伸び悩んだこともあって今一つ材料視されなかった日立・GEの原発建設の報道ですが、米原子力大手ウエスチングハウスを買収している東芝を含め投資マインドが落ち着いてくれば「原発関連」は見直し買いが膨らんでくると予想されます。また、例年7月以降は年末商戦向けにNANDの需要が増える見通しにあることも原発関連という側面と併せて評価すべき手掛かり要因と考えられます。買いの狙いは736円〜740円でしょうか。
今日の推奨銘柄(中期編)
中期狙いの投資を中心にお伝えしていきます。超短期の投資と違い、中期投資では、個別の銘柄の動向だけでなく、株式市場全体の流れも非常に重要な要素となってきます。株式市場全体の流れを知ることで、株式投資に対する多角的な見方を養うことができます。
6988 日東電工
日東電工は液晶用光学フィルムで急成長、電子材料などのニッチ商品ではシェアを多数持つ企業です。足元では携帯電話向け、自動車向けの工業材料が好調、今3月期は経常利益で前期比11%増の1000億円が見込まれています。今期は約1000億円の設備投資を実施、光学フィルムの生産能力を3倍に拡大するとしています。液晶関連のフィルムは画面の大型化や市場拡大により需要が伸びており、利益拡大に結びつく動きとして評価できます。株価は7300円台まで調整したところから反転、順次下値を切上げる展開となっていましたが、昨日は上値メドとなっていた25日移動平均線を突破、上昇基調を強めています。今期は前期から10円増の年70円配を予定、更にPER22倍台の現水準には割安感があります。チャート好転と合わせて、9000円台〜1万円の大台を目指す展開が見込まれます。
明日の上場銘柄
3042 セキュアヴェイル(ヘラクレス)公開価格17万円・1株単位
企業のネットワークセキュリティシステムの販売、設計、運用管理などを手掛ける企業です。システムインテグレータが顧客向けにシステム構築したサーバーなどに擬似ハッカーとして侵入、システムの脆弱性を診断します。この結果に基づきセキュリティ機器を販売する手法と取っています。セキュリティ導入後も、ハッカーなどに狙われていないか常時監視するサービスも手掛けています。2008年に予定されている日本版SOX法(企業改革法)を前に、情報管理投資の活発化が見込まれることが追い風となります。人材確保・養成のため教育制度の整備を進める方針です。今3月期は経常利益で前期比32%増の1.6億円予想です。当面は内部留保を優先させ無配の方針となっています。上場に伴う調達資金約4億円は設備資金などに充てる、としています。公開価格のPERは49倍台となります。順調な成長が見込める分野ながら、公開価格にそれほどの割安感はありません。ストックオプションの未行使分、ベンチャーキャピタルの保有が多いことも需給面からの懸念材料となります。初値予想:25万円〜30万円
〜 直近の上場銘柄 〜
2490 アミタ(ヘラクレス)公開価格7000円・100株単位
初値は公開価格を7%上回る7510円、直後に7640円まで上昇するものの、引け値は6900円と、公開価格を下回ってこの日の安値で引けました。環境対策に取り組む企業のコンサルティング、廃棄物の再資源化などを手掛ける企業です。廃棄物の発生工程を調査、再生方法と効率的な物流ルートなどを提案、更に自社設備で中間処理し、再生して販売しています。収益源は廃棄物を出す企業からの資源管理料が中心となっています。製造業を中心に190社が利用、企業の環境リスク低減のためのセミナーも開催しています。初値形成後に値を崩すパターンで、当面上値の重い展開が予想されます。
5742 エヌアイシ・オートテック(ジャスダック)公開価格57,000円・1株単位
初値は公開価格を16%上回る6万6600円ですが、取引終了にかけて上昇、7万6900円の高値引けとなりました。ファクトリーオートメーション機器等向けに、アルミ製部材を製造・販売する企業です。主力の「アルファフレーム」は中空型で、ボルトを使って短時間で組み立てられる特徴を持っています。この事業の売上が全体の約4割、残りはアルファフレームを用いた搬送装置などの製造・販売、機械設備などを扱う商社事業を手掛けています。公開株数1万1500株に対し、約3倍の3万3000株超の取引が成立しています。
記載記事については、その内容において、正確性、信頼性、利益を保証するものではなく、原因のいかんを問わず一切責任を負いません。投資の最終判断、最終責任はご自身でお願いします。市場内外部要因により株価は予想に反して下落する場合があります。当社及び情報提供者は、本情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切責任を負いません。投資については自己資金の範囲内で慎重に行うようにして下さい。
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