【(有)ALP】 Eメールレター シリーズ
  
     「FP久本の株式情報!」 vol.97 2006.06.19
 
 

6月19日(月曜日) 基調判断


本日の日経平均は急騰した前週末の反動もあって小幅ながら軟調な推移が続きましたが、小型株を中心に値上がりする銘柄も多く、全体としては底堅い印象がありました。また、長期のトレンドが上昇基調を維持しているとするシナリオにも変更はありません。

前週末のNY市場がダウ、ナスダック共に上値の重い展開で終わったことで、今朝の外国証券の売買動向は若干の売り越し(差し引き310万株の売り越し)となりました。日米株共に底入れ機運となりつつありますが、まだ、上値追いには慎重さを残しています。

それは言うまでもなく、先週の中頃まで米国、日本を始めとして世界中の株式市場に連鎖安をもたらした米インフレ懸念(それに伴い米景気が減速し、一方でリスクマネーも収縮するといったことへの警戒感)が完全に払拭されたかどうかはまだ分からないからです。

また、本日であれば北朝鮮のテポドン2号の発射態勢が整ったということも地政学的リスクとして意識されているでしょう。市場としても実際に動きがない限りはいつもの「北朝鮮特有の外交戦術」として特別な警戒もしませんが、実際に動きがあれば話は別です。

北のミサイル問題が仮に不幸な事態へと進展するとなれば短期的には日本株は「売り」になります(まずないと思いますが)。しかし、その場合は北朝鮮が「自滅」の道を選ぶことでもあり、相場から北朝鮮というリスクが消えることで中長期的には逆に「買い」です。

こうした週明けのNY株の動向や今後の外国人の売買動向、米国のインフレ懸念の行方、あるいは北朝鮮のミサイル問題などといった不透明要因によってメジャーな銘柄に手が出しづらくなっていることが伺え、本日の小型株指数の上昇につながったと考えられます。

これが明日になっても急激に環境が好転するとも考えられないことから主要銘柄の伸びは見込めず、日経平均などインデックスは上値が重い、半面、小型株や個別株への旺盛な物色意欲に支えられて売り崩すことも容易ではない、そのような動きが予想されます。

ここでは相場全体がエネルギー不足ということもあって省エネタイプの小型株の動きに注目したいと思います。本日もそうした観点からいくつか推奨銘柄を選んでみました。


相場を生きる!


〜 株式投資に引き分けなし!? 〜

「NYダウ浮上なくして日本株浮上なし!」と、○泉首相が言ったかどうかは定かではないが、これは本当のこと。日本は米国の影響を強く受ける傾向があり、材料としても殆んどが米国絡みのものが多いのも事実です。今、起こっている(いた?)世界同時株安は、NY発の株安です。よって、NYが安定してくると、世界同時株高になっていくと思います。現時点では「病み上がり状態」であり、やや不安定なのですが、逆に一気に上げてしまうと、仕込み場なくなってしまいます。早く下げてくれて綺麗な二番底を付けてもらわないと本腰を入れて買い向かえないという人も沢山いらっしゃると思います。不謹慎な話ですが、丁度良いタイミングで、テポドン2号燃料注入問題が勃発(汗)。この不安材料を利用して、もう1回調整でもしてくれれば、そこは絶好の買い場になると思います。

今回のようなケースでは、実際、北朝鮮がテポドン2号をどの方向に発射するのか?、また、現実的にどのような行動を起こすのか?これは毎度お馴染みの瀬戸際外交で、すべて挑発だと思っていますが、やっかいな問題も沢山あり、すぐに米国が攻撃できるという環境でもないようです。中国との関係強化、日本との関係、韓国との関係などにおいて、いろんな駆け引きが水面下で繰り広げられるのでしょう。こんな中、これまた日本お得意芸「ただ指を咥えて見ているだけ戦法」で、日本だけでは何も解決できない(汗)日本は独自性もなく解決力もないという現実があります。本来、テポドン2号を発射したら経済制裁するのではなく、本来は発射準備をし、国際的に脅威を与えた今こそ経済制裁をするべきだと思います。発射されてからでは遅いのです。外交的には北朝鮮が一枚上手なのかどうかは判りませんが、日本は馬鹿にされ続けられているとしか言いようがありませんね。

私が外交問題を語ってもしょうがないのですが、株式市場の動きとしては、この懸念材料により数日間は波乱の展開もあるかと思います。しかし、時間の経過と共に、テポドン2号問題も弱材料として織り込まれていき、そこでNY株が浮上すると日本株はさらに追撃買いとなる見込みもあります。実際、ここ3日間の個別株の動きを見ていると、しっかりした押し目買いが入るようになってきており、底堅い動きになりつつあります。よって、今後、突っ込んだ場合、そこは絶好の押し目買いのチャンスだと思っています。とは言う物の、世の中に「絶対大丈夫!」なんて事はありませんので、ある程度の下げリスクも想定し、覚悟した上で狙う事もお忘れなく!

下の銘柄は、今後、押し目から反発が期待出来そうな低位株です。ご参考になれば幸いです!
2108 日本甜菜製糖
2286 林兼産業
3109 シキボウ
3202 大東紡織
3315 三井鉱山
3529 アツギ
4007 日本化成
4404 ミヨシ油脂
4611 大日本塗料
5009 富士興産
5269 日本コンクリート工業
5302 日本カーボン
5476 日本高周波鋼業
5563 日本電工
5981 東京製綱
6218 エンシュウ
6242 日本スピンドル製造
6331 三菱化工機
6375 日本コンベヤ
6445 蛇の目ミシン工業
6803 ティアック
6924 岩崎電気
6937 古河電池
7013 石川島播磨重工業
7243 シロキ工業
7244 市光工業
7724 金門製作所
7990 ダイワ精工
8020 兼松
8061 西華産業
8075 神鋼商事
8090 昭光通商
8091 ニチモウ
8236 丸善
8260 井筒屋
8268 西友
8611 コスモ証券
8835 太平発
9132 第一中央汽船
9633 東京テアトル

この記事を書きながらNYダウの動向をみているのですが、反発でスタートしています。このまま引けまでしっかりして欲しいと思います。願わくば、あまり暴騰しないで欲しいですね。ここで暴騰されてしまうと、明日の日本株も朝から買い気配で始まり、寄り天状態が濃厚です。よって朝から買えない。買ってもそれ以上上がらないという展開になりかねません。理想としては、押し目を仕込みしたいので、一度利益確定売りをこなしてもらい、数日かけてジリ上げ展開の動きを希望したいところです。都合よすぎでしょうか?(笑)

先ほど「未公開株詐欺で、7人逮捕!」との報道があっていました。岩井証券、京樽など20本以上の新規公開株が入手できるとして全国から5億円のお金を集めていたとのことです。この手の詐欺は、現在数百社が毎日夜遅くまで電話勧誘しているそうです。まず夜、電話で勧誘が来るところは、怪しいと思ってくださいね。大体、そんな都合の良い話なんてありませんし、入手困難なものがそう簡単に手に入るわけありません。第一、儲かるなら人に分けるはずないと思います。私のところにも今までに数回電話勧誘がありました。色々突っ込んでみるとホントに怪しい(笑)くれぐれも皆さん、騙されないようにしてくださいね!

最近話題の村上ファンド問題で、日銀総裁の福井氏が民主党から突っ込まれていますが、さすがは民主党です。またまたやってくれそうです。民主党の松井孝治議員が、村上ファンドの関連会社に秘書給与を肩代わりさせたという話が話題になっています。これが本当に事実であれば、民主党は即刻、村井氏に離党勧告をする事になるでしょう。これで福井総裁スキャンダルが飛ぶことになります。ホント、民主党はいろんな事が起こりますね...(汗)

明日、取引される場合は、NYダウ動向、外国証券の売り買い動向、朝の寄り付きの動向を確認して、自分の好みの株をしっかり銘柄ボードに投入しておき、本日取り上げた株の中からも、ご自分の好みの株を選んでみてください。2%アップくらいの株はいくらでもこれから登場すると思います。今の地合では1〜2%の浮上は凄く大切です。また、明日も本日同様、終日、テポドン2号の状況を気にする動きとなりそうで、上げづらい展開となりそうです。特に天気次第では、発射するとの見方もあるそうなので、前場中に発射関連のニュースが流れたら前場から、後場中に流れたら、前場の上げ分が後場に売り込まれる展開となりそうです。ただし、ここでの下げにビビッて、突っ込みどころを見送ると儲けのチャンスを逃す展開になる確率も高いと思われます。最悪のことにはならないとは思いますが、実際に発射されると日本株は一度調整するリスクもありますので、最初に書きましたが、最悪のシナリオ(ロスカット)もイメージし、「想定の範囲内」ということで対応していきましょう!

相場トピックス


〜 金融当局への信頼感 〜

日経平均が6月14日の14045円を目先の底値として反転の動きになるかどうか、市場の注目するところです。市場参加者の大勢は世界的な金融・資本市場の波乱はようやく一服したと見ており、特に海外勢の資金が日本株市場に還流する事を期待しているようです。ただ、一方ではまだ金融政策の面では日米とも先行きに不透明感が強いようで、その面では投資マネーが日本市場に戻ってくくるか、どこまで回復するかが重要なポイントになりそうです。その動きを占う意味でも両国の金融当局への市場の信頼が取り戻せるかが問題となります。特に米国の場合にはFRBの議長であるバーナンキ氏の発言も市場に強い影響を与えるのですが、それ以上に他の金融当局の幹部も市場に強い影響を与えています。

6月15日にバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が講演で、インフレ期待が減退していると示唆、エネルギー・コストの上昇と言った「足かせ」にもかかわらず、経済の底流には力強さと弾力性がみられると指摘、長期的にはエネルギー価格の上昇がもたらす影響は、おそらく管理可能だと話したことから景気減速を打ち消す楽観的な見方を好感したことで一気に買いが優勢になりました。確かに彼のこの発言が大幅上昇の要因となったのは間違いありません。しかし16日にはセントルイス連銀のプール総裁が「(食品とエネルギーを除く)コア・インフレ率が安定圏をやや上回っている」などと述べ、インフレを警戒する姿勢を示しています。又、FRBのクロズナー理事が、FRBがインフレの注視を続けているとしながらも、インフレが依然として対処できる水準にとどまっているとの見方を示しました。更に同じくFRBのコーン理事が、インフレ期待がここ数カ月「やや不安定になっている」と述べるとともに、FRBがインフレ期待を定着させる方法を探っていることを明らかにしました。これらの一連の要人の発言で先週末の株式相場の上値は抑えられる格好となっています。

このように過去何度と無く、FRBの要人によるインフレを警戒する発言で市場は混乱を続けて来た訳です。市場がFRBの中心人部であるバーナンキ議長だけの動きを見極めていれ良い様なものですが、他の金融当局の幹部の発言までにも反応するのはやはり彼への信頼が薄い証拠でもあるようです。更に実際にバーナンキ議長の発言から発せられる言動でしか市場がFRBの金融政策の動向が読み切れないと言うことも背景にあるようです。金融当局への信頼があれば、ここまで彼らの言動だけで相場が過敏に反応せずに済んだのではないかと思われます。しかし一方では米国株式相場は徐々にではあるのですが、彼ら金融当局の幹部のインフレ警戒に対する発言に対して打たれ強くなっているのは確かです。株価がインフレ景気からの利上げ懸念を十分に織り込んでいるのかも知れません。そう考えれば、利上げ懸念からの相場の下振れは既に底打ちとなっており、米国株は目先的には反転の兆しが出ていると言って良いのかも知れません。

一方で日本国内でも日銀に対する市場の信頼が薄らぎつつあります。株式市場ではあまり大きな要因として捉えられていないようですが、福井俊彦日銀総裁が村上世彰容疑者の率いていた投資ファンド(村上ファンド)に資金拠出した問題の影響など市場が今後注目することになるのではないかと思われます。海外からの見方では、どうして日銀総裁が今回の村上ファンドの問題で責任を取る必要があるのか不思議であると見ているようです。政治の世界では任命権者である小泉首相の責任を追及する為の政争の具にする為に野党では総裁への責任を追及しようとしていますが、日銀総裁、即ち金融当局のトップの信頼失墜が、金融市場の大きな混乱を招くことを軽視し過ぎていると考えているようです。

確かに村上ファンドに資金を拠出していた事は倫理的にはあまり感心したことではありませんが、法的に問題が無ければ、政争の具にされるような責任の取らされ方は日本の市場にとっては、大きなマイナス要因になりかねないと言うことももう少し意識した方が言いと言うことになります。一説には海外市場でこのような事態で金融当局のトップが失墜した場合には株式市場はそれだけで5%から10%程度急落すると見ているようです。それだけ金融当局の置ける位置が重要か、市場からの信頼が大きな存在となっているかを政治家や関係者は意識した方が良い様に思われます。

今週はその意味では各種の経済指標や要人の発言にも注目が集まることになりそうです。日銀の福井俊彦総裁は、村上ファンドに資金を拠出していた問題で、収益や残高などの資料を20日に衆院財務金融委員会理事会に提出する予定。進退問題に発展すれば、資本市場の動揺は避けられない。一方、金融政策を先行きを占う材料では、20日に4月28日分と5月18―19日分の金融政策決定会合議事要旨の公表があります。福井総裁が20日に講演し、西村清彦審議委員は22日に金融経済懇談会に出席します。

国内の経済指標では、21日に発表される4―6月期の法人企業景気予測調査は、方向性が似る傾向にある7月3日発表の日銀企業短期経済観測調査(短観)の前哨戦として注目される。他に5月の貿易統計(22日)などが発表予定。米国では5月の住宅着工件数(20日)、5月の耐久財受注(23日)などが景気や金融政策を占う材料になる。又、3月決算企業の株主総会が本格化、5月の会社法施行に対応した買収防衛策や四半期配当の導入に関する定款変更の提案が相次ぐ見通しです。

〜 引け後のニュースから 〜

9983 ファーストリテイリング・3402 東レ
既に報道されていましたが、ユニクロ(ファーストリテイリング)と東レが衣料品の開発・生産での提携を正式発表しました。衣料品の素材開発から販売までを強力するもので、東レのユニクロに対する素材・製品供給は2010年までの5年間累積で2000億円を超えると言うものです。市場ニーズを把握することで、画期的な素材開発を目指すなど、業績への寄与度は見えないものの、期待感は大きい内容となっています。既に先行報道が出たあとの19日の株式市場では、特段材料視されませんでした。目先の株価への影響は限定的ながら、今後の内容次第では中長期的な材料としては注目となります。

今日の推奨銘柄 (スイングトレード編)

ここでは、主にテクニカル分析とファンダメンタルズ分析を判断基準として銘柄を絞り込み、ザラバで仕込んでザラバで回転する超短期売買とは違って日中の株価が見られないスイングトレードで相場を手掛けている方向けにお薦めするコーナーです。基本的に仕込みから決済まで2〜3日を基本とし、最長でも1週間以内の投資を心掛け、仮に上がらなくても1週間以上は持たないことが原則となります。日経平均が連続して上昇するような地合いが良好な時や、反対に地合いが悪い時など投資する環境は常に同じではありません。その時の相場の地合いの強さや弱さを判断した上で柔軟な姿勢で売り買いしていただくことをお願いします。

4401 ADEKA
100株単位。ADEKAも例に漏れずチャートはダウントレンドで推移してきましたが、これも一旦は先週の1339円で底入れしたと考えられます。また、株価のトレンドとは反対に業績見通しは良好。今2007年3月期も5期連続で経常利益は過去最高を更新する見通しにあり、来期に関しても今期と同様の高い業績変化が見込まれており、来期予想PERは13倍〜14倍程度と割安感が際だっています。そろそろ「買いの時代」に転換したと見て良さそうです。1440円〜1450円が買いの狙いでしょうか。

6218 エンシュウ
先週末まで3連騰、週明けの本日も小動きながら底堅い推移が続き、株価には割安感もあることで今後も底堅い動きを予想します。今3月期連結の業績見通しは経常9.5%増、純利益は12%増と最高益更新が見込まれており、先日発表された2007年3月期から2009年3月期までの中期計画では部品事業の拡大、工作機械事業の収益安定化、光関連事業の収益力向上を柱として、2009年度に単独ベースで売上高500億円(前期実績434億円)、経常利益27億円(前期実績18億円)を目指すなど、会社側も見通しには自信を示しています。PER14倍という割安感と株価300円台という値頃感も好感されそうです。押し目の315円〜318円が買いの狙いでしょうか。

6875 メガチップス
小型株人気を受けてやや高くなっていますが(本日で3連騰)、チャート水準としては出遅れ感もあり、水準訂正が着々と進んでいきそうな気配です。携帯のワンセグ対応のLSIやデジカメやゲームソフト用のシステムLSIの伸びが続いており、今通期の営業利益は前期比41%増が見込まれており、来期についても2桁の高い増収増益が見込まれており、グロウス銘柄の出遅れとしての仕込み妙味もあります。また、信用取り組み倍率が1.1倍台と拮抗している点も注目したいと思います。買いの狙いは1890円〜1910円でしょうか。

7840 フラベッド
特段の割安感もなく、戻り売り圧力も感じさせるチャートですが、ここでの中低位の出遅れ株物色の波に乗って人気化の様相を呈しています。小幅ながらあしもとで連騰となっており、25日線の252円水準を回復してきたことは素直に強気サインと考えたいと思います。今期も増収増益予想であるうえに来2008年3月期もアジアなど海外への家具輸出や介護マンションの成長も期待できることで増収増益が予想されています。買いの狙いは248円〜251円の押し目水準でしょうか。

今日の推奨銘柄(中期編)

中期狙いの投資を中心にお伝えしていきます。超短期の投資と違い、中期投資では、個別の銘柄の動向だけでなく、株式市場全体の流れも非常に重要な要素となってきます。株式市場全体の流れを知ることで、株式投資に対する多角的な見方を養うことができます。

4234 サンエー化研(ジャスダック)
サンエー化研はプラスチック複合加工製品メーカーで、軽包装、産業資材、機能性材料を主力としています。注目は利益率の高い液晶向け保護フィルムで、掛川新工場はフル稼働で、業績の牽引役となっています。原油価格高騰に伴う原料高懸念があるものの、高付加価値製品の比重を拡大していることから、価格転嫁もしやすい状況になっています。今3月期は経常利益で前期比19%増の18億円予想、最終益も2ケタ増益見通しと業績は好調です。株価は年初来安値圏の1400円台での揉み合いから浮上、25日移動平均線を回復して順調に下値を切上げる展開となっています。PER16倍台の現水準は割安感が強く、1800円〜2000円台に向けて下値を切上げる展開が期待できます。

明日の上場銘柄

明日20日は一気に6銘柄が新規上場です。上場ラッシュで資金の分散に繋がる可能性があります。
この中では、アドウェイズ、オウケイウェイヴに市場の注目が集まっています。

2487 CDG(ジャスダック)公開価格1600円・100株単位
企業向けの販促グッズの企画・販売をする企業です。取引先は約1400社で、街頭で配布するポケットティッシュ、メモ帳など紙製品の売上が3割、その他ボールペン、ぬいぐるみ、時計など、取扱商品は多岐に亘ります。また、店先に設置するPOPのOEM供給、顧客に対する市場調査などのマーケティング業務も提供、顧客の囲い込みにつなげています。今3月期は経常利益で前期比13%増、3.3億円を見込んでいます。配当は7.5円を予定、中期的には配当性向は20%を目指すとしています。上場に伴う調達資金3.3億円は、東京本社の移転、社内情報システムの構築などに充てる、としています。公開価格のPERは16倍台となります。類似企業にはレッグス(7874)のPER23倍台などがあります。業種的には特に新鮮味もなく、成長率もそれほど高くはありません。但し、公開株数が46万株(100株単位)と重くなく、需給面からの人気が見込まれます。初値予想:1800円〜2000円

2489 アドウェイズ(マザーズ)公開価格140万円・1株単位
インターネット広告の中でもアフィリエイト(成果報酬型)広告の仲介サイトを運営する企業です。ネットの閲覧者がアドウェイズの会員サイトを経由して広告主の商品を購入すると、広告主から会員へ成果報酬が支払われますが、その成果報酬の2〜3割がアドウェイズの仲介料となります。パソコン向けのほか、携帯電話用サイトも手掛けています。4月時点で広告主数は約1300、会員サイトは11万サイトにのぼります。2005年には中国向けの仲介サイトを開設、事業を拡大しています。社長の年齢が上場時で26歳2ヶ月と、最年少記録を更新することでも話題です。今3月期は経常利益で前期比29%増の6億円を見込んでいます。当面は内部留保を優先するとして、配当は実施しない方針です。上場に伴う調達資金約30億円は広告配信サーバーなどの増強に充てる、としています。公開価格のPERは61倍となります。しかし、アフィリエイト事業は市場の成長が見込まれている分野でもあり、PERとは関係なく寄り付きからの人気化が見込まれます。前述の通り、今期業績は経常利益で前期比29%増が見込まれていますが、足元の成長性の高さから見ると、保守的との見方が出ていることも支援材料となります。初値予想:280万円〜300万円

3043 モジュレ(ヘラクレス)公開価格12万5000円・1株単位
企業の情報システム構築、管理を代行する企業です。収益源は情報機器の販売、維持管理サービスとなっています。顧客となる企業は30社弱、7000台のパソコンを管理しています。社員全員が技術者で、うち半数が営業を兼務するという特色を持っています。社員はシステム企画などに専念、問い合わせや修理などは外注しています。前5月期は推定で売上高の32%が明治乳業向けと、特定の顧客への依存度が高いことが懸念材料となります。今5月期は経常利益で前期推定比70%増の1.7億円を見込んでいます。配当は前期1050円、今期1430円を見込んでおり、配当性向2割を目安としています。上場に伴う調達資金2.8億円は社内システム刷新などに充てる、としています。公開価格のPERは17倍台となります。こちらも情報機器販売と維持管理を主力とし、業種的には地味なものの、公開株数が3300株と少ないこと、成長性の高さが評価を呼びそうです。初値予想:22万円〜25万円

4241 アテクト(ジャスダック)公開価格2500円・100株単位
薄型半導体などを生産・搬送する際の保護資材を主力とする企業で、この市場でのシェア7割を握っています。更に波のある半導体市場への影響を限定的にするため、シャーレなどの衛生検査器材事業にも参入、高付加価値の「培地付きシャーレ」などを得意としており、顧客は既に7000社にのぼっています。今3月期は経常利益で前期比前期比21%増の4.7億円を見込んでいます。新事業創設のための研究開発に重点を置いており、当面配当は行わない方針です。上場に伴う調達資金約6億円は半導体保護資材の生産体制増強に充てる、としています。公開価格のPERは15倍台となります。半導体関連市況に株価が影響される面は否めないものの、成長性の高さ、株価の割安感が目立ちます。新規事業創設に意欲的なところも評価できます。初値予想:4000円〜4500円

8998 リビングコーポレーション(マザーズ)公開価格41万円・1株単位
首都圏を中心にデザイン重視の投資用賃貸マンションの開発、販売を手掛けています。販売先は投資ファンドや個人富裕層向けとなります。昨年12月に上場承認を受けていたものの、耐震偽装問題が世間を賑わしていた時期でもあり、上場を延期、再度の上場申請となりました。50坪前後の狭小地を主に扱い、マンション販売価格は1棟あたり2億〜3億円、大手企業との競合を避けています。今12月期は経常利益で前期比48%増の6.2億円を見込んでいます。配当は、当面内部留保を優先するとして見送りの方針です。上場に伴う調達資金約7億円は用地取得などに充てる、としています。公開価格のPERは17倍台となります。昨年の上場予定時に人気化していたことから公開価格を引き上げた経緯があり、株価の割安感は後退しているとみられます。また、耐震偽装問題は市場の懸念材料とはなっていないものの、REIT不振のなど不動産市場自体には逆風が吹いています。上場ラッシュの中、やや人気薄の動きが見込まれます。初値予想:42万円〜46万円

3808 オウケイウェイヴ(セントレックス)公開価格15万5000円・1株単位
企業のホームページ内のFAQ(よくある質問と回答)のページの構築を支援する企業です。松下電産、日本航空などの大手企業など150社の顧客を抱えるほか、一般向けのQ&Aサイト「OKWAVE」も手掛けており、こちらの会員数は5月時点で50万人超となります。収益源はFAQページ構築ソフトの期間貸しなどで全体の約7割となっています。また残りの3割は無料サイト「OKWAVE」内のコンテンツを企業に販売もしており、4月時点で40社と取引があります。今6月期は経常利益で前期比38%増の1.1億円を見込んでいます。当面は内部留保を優先して配当は行わない方針です。上場に伴う調達資金約8億円強は設備投資などに充てる、としています。公開価格のPERは190倍台となります。成長期待が非常に大きく、PER面からははかりにくい企業です。一般的な知名度も高く、セントレックスからの上場で需給面からも人気化が期待できる銘柄です。初値予想:30万円〜40万円

〜 直近の上場銘柄 〜

3041 ビューティ花壇(マザーズ)公開価格23万円・1株単位
初値は公開価格の2.18倍、52万2000円となりました。初値形成後は44万6000円まで下落したものの、再び盛り返し、初値を上回る53万6000円で引けています。ビューティ花壇は葬儀業者向けに生花で飾る葬儀祭壇の設営や、生花の卸売り販売を主力とする企業です。売上の3分の2を支援るのが生花祭壇事業で、華やかさとデザインの幅広さから、都市圏で需要が増加しています。デザインの高さを売りに値下げ競争とは一線を画しており、平均単価20万円を維持しています。独自の展開が市場でも評価されているもようで、引続き順調な株価推移が見込まれます。

記載記事については、その内容において、正確性、信頼性、利益を保証するものではなく、原因のいかんを問わず一切責任を負いません。投資の最終判断、最終責任はご自身でお願いします。市場内外部要因により株価は予想に反して下落する場合があります。当社及び情報提供者は、本情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切責任を負いません。投資については自己資金の範囲内で慎重に行うようにして下さい。
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発行元:有限会社アシストライフプランニング
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