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本日の日経平均は前場こそ底堅く推移しましたが、午後はFOMCを前にした利益確定売りが膨らみ、先物への仕掛け的な売りによって17,000円の大台を割り込みました。しかし、引き続き長期のトレンドが上昇基調であるとするシナリオに大きな変更はありません。
昨日は「日経平均の下値は@17,060円、A17,010円と予想、17,000円は目先割らない...」と申し上げましたがアッサリ割り込んでしまいました。やや想定外の下げとなってきたことで、この場合、下値メドとしてはやや想定外の16,840円程度まで見る必要があります。
16,840円というのは本日程度の下げが繰り返されれば一気に割り込んでしまいそうな水準ですが、この水準はボリンジャーバンドのマイナス2σ(シグマ)の水準でもあり、今年に入ってマイナス2σを割り込んだのはライブドアショックの1月18日の時だけです。
当時もザラバで割り込んだだけの長い下ヒゲとなったこともあり、今回も仮にボリンジャーバンドのマイナス2σを割り込む局面は目をつぶって買い向かう場面かもしれません。仮に買い方が様子見をしても1月18日の例があるだけに売り方は買い戻すはずです。
一方、円高進行がジリジリと続いていることもあって地合いが不安定にも関わらず外国証券は大型連休明けから買い越しが続いています。本日も差し引き630万株の買い越しと、買い越しは大型連休明けから3営業日連続となり、決して外国人は弱気ではありません。
また、騰落レシオやその他のテクニカル指標からも日経平均の過熱感は明らかに薄らいでいます。テクニカル指標は浮上を示唆している、特にボリンジャーバンドのマイナス2σ割れが見えてきたということは積極的に強気で臨むべき場面が到来したと考えます。
無論、明日の為替動向やNY株の動きも気にはなりますが、環境はどうあれ久々に到来した総花的な自律反発局面として、ここの日経平均17,000円割れは「買い」としたいと思います。
本日もそうした観点からいくつか推奨銘柄を選んでみました。
相場トピックス
〜 ウォーレン・バフェット 〜
投資の神様、或いはスーパーマンと称されるウォーレン・バフェットは誰でも良く知っている人ですが、その投資の手法については多くの書物にも書かれています。割安株投資であるバリュー投資と成長株投資であるグロース投資とを組み合わせ、長期間にわたりコンスタントに利益を上げて来た訳ですから、世界中の多くの投資家から尊敬され、或いはその投資手法を真似しようと言う者も多くいるのも頷けるところです。長期投資を主眼とする彼の投資手法ですからネット取引を行っている最近の短期売買を主体とする個人投資家の方にはあまりその手法は生かされないのかも知れませんが、それでも利益を上げると言う最終目的が同じであると言う事を考えれば何か通じるところがあるかも知れません。
〜 投資手法 〜
ウォーレン・バフェット氏も、投資の手掛かりを掴み、企業情報を集める為には、彼は様々な新聞や雑誌に目を通し、自分が買う企業の属している業界の他、一般の経済情勢についてのニュースを探すと言う行為をしています。企業が現在手掛けている事業だけではなく、これまでの足取りを理解するために過去の業績を調べ、それらを基に将来の動向に関する手掛かりを掴む事になります。これが最低限の投資情報の入手で、その上に立って色々なリポートを読んだり、会社に電話をしたり、業界の関係者にあって話をしたりして色々な側面から徹底的に調査、分析をする訳です。ここまでして漸く投資するかどうかを決定する訳ですが、これを一般の個人投資家が出来るかと言えば、普通は出来る訳がありません。
〜 バークシャー・ハザウェイのレポート 〜
ウオーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイが先日、年に一度のレポートを発表したとしてその内容が紹介されています。それによりますと、同社の株価は過去41年間で市場平均のS&P500を年間で11.2%上回ると言うような脅威的な数字を残して来ました。これは勝率で言うと何と85%と言う事で市場平均を41年間で55倍上回ると言う数字になります。
この会社が昨年どのような会社に投資をしたかに注目すると、まず上場企業のマイノリティ投資に関してはこれまで保有していたH&Rブロックで、これは個人向けの税務会計サービスの会社ですが、長期間保有していましたが、株式分割を発表した時点の吹き値で売却しています。一方で労働問題ですとか、市場シェア低下と言うことから株価が長期低迷していましたウォルマートとアンハイザーブッシュのポジションを作ったと言う事が注目されています。
やはりバフェットらしさと言った意味では企業を買収すると言うことですが、これに関しては数年ぶりに5件もの買収を行っています。まずベビーブーマー向けのキャンピングカーの会社であります、RV製造のフォーレスト・リバーを買収しています。そして政府の医療改革でカバー仕切れない医療過誤保険のメッドプロ、そして中小企業向けの労働災害保険のアプライド・アンダーライター、を買収しています。そして変ったところでは、企業倒置法絡みでディスクロージャーの需要が伸びているのですが、この業界での寡占企業である、企業ニュース通信のビジネスワイヤーの買収を発表して話題になっています。そして最後5件目ですが、これは、人口増加の著しい西部や南部で有力なネットワークを持っています、電力会社のパシフィ・コープを買収したということもありました。いずれもいかにもバフェットらしい銘柄ばかりですが、どれもバフェット流の買い基準に合致していますので、75歳になった今でも一貫した投資哲学を貫いていると言うことです。
〜 日本企業への買収への意欲 〜
今朝の日経日経金融新聞で彼の投資戦略についてのコメントが出ています。結論から言えば、今後米国企業よりも日本企業の買収に力を入れると言うものです。
「米国を代表する著名投資家ウォーレン・バフェット氏が投資戦略を大きく変えようとしている。米国内に照準を定めてきた買収対象を、日本を含めた外国企業にも広げる。背景にあるのは潜在的なドル安への危機感。金融市場の潮目が変わり、米国の外でも収益を稼げる体制作りに乗り出した。」と、日本企業の買収に意欲的であると言っています。更に為替相場については「ドルはいずれ沈む――。」バフェット氏が外国企業買収に傾き始めた背景には、ドル安への危機感がある。巨額の経常赤字と財政赤字を縮小させないと、米経済はいずれ行き詰まると批判する。一時は他通貨に直接投資を試みたが、昨年はドル高が進み十億ドル近くの評価損を計上。「ドル以外で長期に利益を稼ぐ企業の投資に魅力がある」と判断した。
そして「次の狙いはどこか。」総会後の記者会見で「日本のビジネスを買いたい」と明言、尊敬すべき日本企業が多いと強調した。実現しなかったが、交渉に入った案件があったことも明らかにした。日本企業が収益力を取り戻してきたのに加え、買収への抵抗感が薄まってきた点も指摘。投資家の圧力が強まるなか、日本企業も経営を安定して支えるバークシャーのような株主を求め出すとの読みが同氏にはある。韓国、英国などを含め、世界二十五カ国が投資の候補地になるとした。小規模案件は追わず、年間利益で少なくとも一億ドルを上げるような大企業。「当社の構成を塗り替える大型買収」で、バークシャーを国際企業に変身させる狙いだ。更に具体的な企業として、バフェット氏が日本で買い物をするとすれば、どんな銘柄になるだろうか。まず売り物が必要。それも巨大投資会社バークシャーの運用成績に影響を与えるほどの大きな売り物だ。同氏に成り代わって考えると、浮かび上がってくる企業の一つがソニーの金融子会社ソニーフィナンシャルホールディングスだ。
理由として、第一にソニーフィナンシャルはかねて売却候補に挙がっていた。第二にソニー生命保険、ソニー損害保険、ソニー銀行を束ねる同社は規模が大きい。第三にソニーは世界的なブランドで、強力なブランドを持つ企業を好むバフェット氏の眼鏡にかないやすい。もう一つ理由がある。バフェット氏は昔から投資先として保険に傾斜している。そしてソニーフィナンシャルはソニーにとって稼ぎ頭になるほどの優良企業だ。不振企業ではなく優良企業を買うのが同氏の哲学だが、日本では優良企業がまるごと売りに出るのは珍しい。仮にソニーフィナンシャルが売りに出れば、バフェット氏が飛びついてもおかしくない。
更に日経金融新聞が予想するに「運用資産が巨額になっただけに、バフェット氏は企業をまるごと買うのを好む。だが、それが無理ならば株式の一部取得もあり得る。こんな投資も含めれば、バフェット氏が日本で買いそうな銘柄群はずっと広がる。
例えば花王だ。同社にはいくつかバフェット氏が重視する特性がある。
(1)不況にも強い消費財ブランド
(2)資本の浪費に敏感で、自社株買いに積極的な企業文化
(3)豪華なオフィスとは無縁で、常に経費削減を心がける経営陣
(4)日本企業としては高い株主資本利益率(ROE)など
いずれにしても投資の神様とまでこの世界で崇め祭られている彼の動向だけに、注目する投資家が多い事は確かです。注目したいところですね。
〜 引け後のニュースから 〜
7733 オリンパス
前3月期決算を発表、営業利益が前々期の2.7倍の625億円と、2004年3月期の629億円の過去最高目前まで伸びました。今期は営業利益で前期比17%増の730億円を達成、過去最高更新を目指すとしています。海外での内視鏡の好調、赤字予想だった映像事業の黒字転換が前期の収益に寄与、今期もこの流れを継続、売上高で前期比6%増の1兆350億円と、初の1兆円台を目指すとしています。今期の為替レートは1ドル110円と、このところの円高・ドル安傾向を見るとやや不安感が残るものの、ユーロに対しては1ユーロ135円を前提としており、現在の1ユーロ141円台からみると余裕のある水準と言えます。地域別の類揚げでも米国より欧州のほうが上回っており、為替に過度に敏感になる必要はないとみられます。株価はやや調整基調ながら好業績発表を受けた反発期待が高まります。
今日の推奨銘柄 (スイングトレード編)
ここでは、主にテクニカル分析とファンダメンタルズ分析を判断基準として銘柄を絞り込み、ザラバで仕込んでザラバで回転する超短期売買とは違って日中の株価が見られないスイングトレードで相場を手掛けている方向けにお薦めするコーナーです。基本的に仕込みから決済まで2〜3日を基本とし、最長でも1週間以内の投資を心掛け、仮に上がらなくても1週間以上は持たないことが原則となります。日経平均が連続して上昇するような地合いが良好な時や、反対に地合いが悪い時など投資する環境は常に同じではありません。その時の相場の地合いの強さや弱さを判断した上で柔軟な姿勢で売り買いしていただくことをお願いします。
6590 芝浦メカ
決算も発表され、これからは今2007年3月期の伸びを評価する段階へと移っていくと予想します。前期は前の期の反動もあって大幅な減収減益となりましたが、今2007年3月期は海外からの需要の伸びに支えられて増収増益、来期に関しても増収増益が見込まれています。また、連休中に「半導体7社、設備投資1兆円、今年度、能力拡大へ過去最大」と報じられたことも下支え要因として注目したいと思います。来期予想PERは15倍台と割安感も強く、安く拾えればリターンは狙えそうです。買いの狙いは1240円〜1260円でしょうか。
6702 富士通
日経平均がボリンジャーバンドのマイナス2σ割れが見えてきたといっても何でも225採用を買えばいいというわけでもなく、より嫌われた銘柄が戻りやすいという見方もできると思います。その意味では足下の円高で今期の業績見通しに狂いが生じるのではないかと嫌気されていた富士通には一発逆転の期待もあるのではないでしょうか。好調だった前2006年3月期業績に続いて今2007年3月期も増収増益予想、さらに2008年3月期も高い営業増益、経常増益が見込まれています。ややチャート的には崩れかかって3月安値に接近しており、ここはボトムで仕込めるチャンスが到来している可能性があります。買いの狙いは900円割れの880円〜890円でしょうか。
7751 キヤノン
これまた富士通と同様に円高という逆風が吹いている状況ですが、円高もボチボチFOMCを契機に転換するとすれば円高で売られた銘柄の買い場でもあるはずで、ここでキヤノンは本日の午後の安値で25日線の8430円近辺に近づいたこともあって、突っ込み警戒感が強まっていることも事実でしょう。あしもとの1〜3月期も好調、2006年12月期も海外で一眼レフの伸びが期待できることなどで高い利益の伸びが見込まれています。押した時でなければ買いづらい銘柄の典型でもあるだけに今が買い好機と考えられます。8450円〜8490円が狙いでしょうか。
8002 丸紅
今日はザラバで戻り高値682円を更新し(690円)、引けはさすがに甘くなりましたが、ここは上昇トレンドが継続中として狙っていくべきだと思います。今日の市場の一つの話題は再び原油価格、金価格が上昇してきたことですが、今後に関しても押し目を入れながらも原油価格、金価格は強い基調が続くと予想されています。となると、原油や銅、石炭といった商品市況の上昇を背景にエネルギーや金属資源の業績が好調に推移したことで2006年3月期業績が好調だった丸紅は改めて意識される存在でもあり、また、2007年3月期及び2008年3月期と共に油田やガス田の権益などによって増収増益が予想されているだけに大口投資家の買いも集めやすい銘柄として意識されそうです。ファンダメンタルズの改善も進んでいることやPERも依然として10倍前後という割安感は大きな魅力でしょう。買いの狙いは662円〜666円でしょうか。
今日の推奨銘柄(中期編)
中期狙いの投資を中心にお伝えしていきます。超短期の投資と違い、中期投資では、個別の銘柄の動向だけでなく、株式市場全体の流れも非常に重要な要素となってきます。株式市場全体の流れを知ることで、株式投資に対する多角的な見方を養うことができます。
7267 ホンダ
ホンダは2輪、4輪車をともに手掛けており、2輪では世界シェアトップを握る企業です。円高進展を受けて直近の株価は調整しているものの、サポートラインとなる25日移動平均線に接近しており、押し目買いのチャンス到来となっています。ホンダといえば、4月末に1対2の株式分割と四半期ごとの配当導入検討などの発表が記憶に新しいところです。6月末付けでの株式分割の権利取り狙いとここからの上昇期待が狙える銘柄となっています。特にホンダのような旧来からの企業の1対2の大型株式分割や四半期ごとの配当検討などは画期的な動きで、個人投資家からの注目度の高まりが期待できます。本業では北米での自動車販売事業が好調で、最終利益で前々期比23%増の5970億円と、5期連続の過去最高益を更新しています。今3月期については最終利益は前期比8%減の5500億円となるものの、前期は年金の代行返上益計上に伴う嵩上げがあった影響で、実質的には増益、更に分割分を勘案すると6期連続の増配予定と好材料が盛りだくさんとなっています。株価は年初よりの上昇トレンド継続、短期的には円高進展がやや懸念材料となるものの、中期的には分割取りの買いとともに、業績拡大を織り込む上昇継続で9000円台を目指す展開が期待できます。
明日の新規上場銘柄
しばらく新規上場の予定はありません。
〜 直近IPO銘柄の動き 〜
クオール(3034)がストップ高となる前日比20万円高の123万円まで上昇、昨日に続き上場来高値の更新です。その他、ネプロ(9421)が昨日のストップ高に続く急伸となりました。イメージ情報開発(3803)は急反発ですが、1日ごとに上昇下落を繰り返し、120万円前後での横ばいが続いています。平河ヒューテック(5821)、ラクーン(3031)は続落、直近IPOは選別物色の動きです。
記載記事については、その内容において、正確性、信頼性、利益を保証するものではなく、原因のいかんを問わず一切責任を負いません。投資の最終判断、最終責任はご自身でお願いします。市場内外部要因により株価は予想に反して下落する場合があります。当社及び情報提供者は、本情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切責任を負いません。投資については自己資金の範囲内で慎重に行うようにして下さい。
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担当:ファイナンシャルプランナー 久本伸治
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