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本日の日経平均は16,300円台で安く始まったものの、その後は主力株に押し目買いが広がって上昇し、ザラバで16,500円台の大台を回復。さらに午後は前場の高値を抜きました。また、長期の波動が上昇トレンド形成しているとするシナリオに変更はありません。
連休中に起きた「北朝鮮の核実験実施表明」で香港、韓国の株式が安かったこともあり、東京も朝は全般軟調な展開が予想されていました。実際に日経平均は100円程度のマイナスでスタートしましたが、その後は主力株への買いに支えられてプラスに転じました。
このことの背景としては外国人が予想外に売ってこなかったことです。寄り前の外国証券の売買動向は差し引き200万株の売り越しだったものの金額ベースでは買い越しとなったことで安心感が広がったこと、加えて国内勢も今日は買い出動したと考えられます。
先週まで日経平均は9月高値を更新するなど強い展開が続いていたこともあり、相場に乗り遅れていた国内の機関投資家などは「何らかの悪材料」が出て相場が下がるのを待っていた可能性があり、北朝鮮の核実験実施表明はまさにそれだったと言えるでしょう。
北朝鮮の核実験実施表明によって「日本株は売られる」と判断し、好調な日本のファンダメンタルズと好調な企業業績とを手掛かりに「乗り遅れ」を感じていた向きが買い出動し、一方では弱気要因も特に見当たらないことで売り方が引っ込んでしまった格好です。
今後に関しても底堅い動きが予想されます。東京市場は4月高値の期日を通過したことや日米共に7〜9月期業績に期待があることや経済に安定感があることなどで日米共に株価の先高感は根強く、日米共に株価が天井を打つのは暫く先ではないかと予想します。
引き続き日経平均は上昇基調が継続すると考えられ、9月25日の15,513円から始まった上昇波動は17,480円を目指していると予想します。また、物色としても主力株や主力クラスの好業績銘柄の戻りやチャート的にも出遅れ感の強い好業績銘柄が狙われそうです。
相場トピックス
〜 北朝鮮核実験実施 〜
北朝鮮が9日午前に地下核実験を実施したと発表しました。既に3日に実施予告がありましたが、殆どの見方が実際にはやらないであろうと高をくくっていたので、サプライズの感が強かったようです。安倍晋三首相が訪中、訪韓している最中であるだけに、そのタイミングを狙って実施したとの見方もあるようです。ただ、実際には9日は北朝鮮にとって特別な日である朝鮮労働党創建61周年記念日の前日で、核実験に関する発表では「軍隊と人民に大きな鼓舞と喜びを与えた歴史的な出来事」と強調しており、核実験を金正日体制の「偉業」と位置付け、北朝鮮内部の国威発揚や引き締めに利用したとの見方もあるようです。
日経新聞の報道によりますと、この北朝鮮の核実験強行により、同国が実際に核兵器の保有・増産にこだわっているとの分析が強まってきています。同じ独裁体制だったイラクのフセイン体制崩壊に危機感を募らせたとされる金総書記。核凍結の見返りとして米国などからの「安全の保証」や経済・エネルギー支援を得られない以上、体制維持には大量破壊兵器に頼るしかないと判断している可能性は大きいとの見方です。弾道ミサイル発射や核実験が成功すれば、実用可能かつ複数の核兵器とその運搬手段を保持したことの証しになり、核兵器の開発・保有能力を内外に誇示し、将来の多国間協議や対米交渉に備えて手持ちの交渉カードを増強する皮算用も浮かび上がるとの見方です。
いずれにしても核実験の目的が「金融制裁の解除をはじめ米国の政策転換を引き出すため最後の勝負に出た」というように、対米メッセージとの見方が一般的となっています。最終的な切り札を出してしまって良いのかどうかは北朝鮮の問題であり、経済制裁や一部の力による制裁は覚悟の上と言うことになるのでしょうか。北朝鮮は独裁政権である金正日体制の維持を究極の目標としており、そのカギを握る米朝和解に固執する訳で、3日の核実験予告宣言でも「核実験計画の原因は米国の敵対政策にある」との論理を突き付けています。勿論、米国が動く訳はないのですが、その結果として核実験を強行して局面の打開を図ったとみられています。核保有国になれば、例えばかってのロシアと米国との核拡散防止条約のように、対等な格好で米国と北朝鮮との対話が出来ると考えているのかも知れません。常識で考えるとおかしな話ですが、北朝鮮と言う常識が通じない国だけにその考えはある程度あたっているのかも知れません。
9日に実施されたわけですが、追加の核実験を行うとの観測もあります。何年か前にパキスタンで核実験が実施された時には最初に実施された後、2日後に追加の実験を行ったようです。今回も初回の実験が失敗であるとの観測もありますから、追加の実験を行う可能性が十分に高いとの見方もあるようです。米国としては強硬な姿勢を取りたいところでしょうが、実際にはイラクに既に力を注ぎ過ぎたと言うことや、イラクへの対応が米国内で批判が高まっている時期だけにイラクと同様の対応を北朝鮮に行えるかということになればやや疑問が残るところです。可能性が高いのは米政府が北朝鮮への全面制裁で船舶への「臨検」を検討していることです。公海で疑わしい船舶への立ち入り検査を実施することにより、大量破壊兵器の流出を防ぎ、北朝鮮の「兵器ビジネス」に打撃を与える戦略となります。実質的に北朝鮮に核技術を売っているのは米国に対する反対勢力ですから、それを取り締まれば北朝鮮のみならず反米勢力をも押さえ込む事が出来ると言うことです。いずれにしても安保理の決議から各国が協調して北朝鮮を押さえ込む事が出来るかどうかを見守ることになります。
また、株式相場に長期に影響を及ぼすことは無いという見方が一般的です。実際に米国市場は殆ど影響は無く、むしろ小幅高になった動きを見る限りでは日本もこの問題を織り込む動きから米国市場に連動する動きになりそうです。ただ、目先落ち着くまでは波乱の動きを想定しておく必要はありそうです。その意味では北朝鮮問題で注目を浴びるとされるテーマに持続性はないのですが、一応防衛関連が注目を浴びていることで、問題が起これば一時的しろ脚光を浴びるセクターとなりそうです。
防衛関連銘柄
4274 細谷火工 照明弾
5631 日本製鋼 機関砲、装甲車
6101 ツガミ ミサイル製造用工作機械
6111 旭精機 銃弾
6203 豊和工業 防衛庁向け火器
6208 石川製作所 機雷、弾火薬
6807 日本航空電子 航空管制技術
6948 日本アビオニクス 日本初のバッジシステム
7004 日立造船 弾火薬、掃海艇
7007 佐世保重工 艦艇
7270 富士重工 軍用機
7407 日本飛行機 軍用機機体
7721 トキメック 軍用機部品、レーダー警戒装置
7963 興研 防毒マスク
7980 重松製作所 防毒マスク
8058 三菱商事 防衛庁納入実績上位
〜 引け後のニュースから 〜
8050 セイコー
9月中間期業績を修正しました。経常利益で35億円予想を45億円へ引き上げる一方、最終益は80億円予想から70億円へと引き下げられました。最終益下方修正は、所有不動産売却物件の譲渡引渡しが下期にずれ込んだことに伴うものです。しかし、本業のウォッチ事業は計画以上に好調推移、売上、利益とも従来予想を上回りました。通期業績については中間決算発表時に見直すとしていますが、場合によっては減益見通しの通期経常利益が増益に転じる可能性も出てきました。株価は25日移動平均線が抵抗ラインとなって下降トレンドを継続中です。業績上方修正を受け、抵抗ラインとなる25日線をしっかりと抜ければ、更に戻りを試す展開が期待できます。
今日の推奨監視銘柄 (スイングトレード編)
ここでは、主にテクニカル分析とファンダメンタルズ分析を判断基準として銘柄を絞り込み、ザラバで仕込んでザラバで回転する超短期売買とは違って日中の株価が見られないスイングトレードで相場を手掛けている方向けにお薦めするコーナーです。基本的に仕込みから決済まで2〜3日を基本とし、最長でも1週間以内の投資を心掛け、仮に上がらなくても1週間以上は持たないことが原則となります。また、チャートを見て過熱感があるものが多いので、飛び乗りは禁物です。しっかり押し目狙いで取り組みましょう!また、日経平均が連続して上昇するような地合いが良好な時や、反対に地合いが悪い時など投資する環境は常に同じではありません。その時の相場の地合いの強さや弱さを判断した上で柔軟な姿勢で売り買いしていただくことをお願いします。
5401 新日鉄
あまり値幅を稼げる銘柄ではありませんが、根強い先高感から押し目買いによるリバウンドが確率高く狙えると予想します。「いざなぎ景気」に並び、そして、超えようとしている長期的な景気拡大のシンボリックな銘柄であるだけでなく、先週も話題になっていた業界再編への思惑(インド鉄鋼大手のタタ製鉄が欧州鉄鋼3位の英コーラスの買収を検討していることを明らかにしたことで業界再編思惑が依然として根強い)が今週も株価を下支えしていきそうです。
5711 三菱マテリアル
特に目立った動きはありませんが、再び世界経済の拡大に伴った石油を中心とした商品市況に浮上観測が持ち上がってきており、切り返しが予想されます。銅価格の上昇などによって中間期予想と通期予想を増額修正していましたが、依然として株価は出遅れ感が強い状態にあると考えられます。また、持ち分法適用会社のSUMCOが信越化学などとの比較感から高いことも一つの追い風と言えそうです。大手鉄鋼株と同様に「景気敏感株」として意識されそうです。
8316 三井住友
前日の三菱UFJに続く銀行株として三井住友も押し目ではリバウンド狙いの買いが膨らみやすいと考えられます。業績拡大期待、そして、先日の報道にもあったように今月中にも6950億円の公的資金を全額返済する方向で最終調整をしているなどファンダメンタルズの改善も著しく進んでおり、「いざなぎ景気」に並ぶ長期景気拡大の中での主力セクターであり、まだまだ上値余地はあると考えられます。
8848 レオパレス21
セクター的には今後も大いに注目されやすいセクターであり、また、業績見通しに対してレシオ面で割安感も強く、高値を避けて押し目や安い場面を拾っていけば十分にスイング・トレードは可能な銘柄と考えられます。ここでゴールドマン・サックスが先週、5380円目標を継続していたことも株価を下支えする要因となりそうです。
7718 スター精密
ゴールドマン・サックス証券が同社業績予想を増額修正しています。工作機械の受注は依然として堅調に推移しており、ボトルネックとなっていた生産能力も拡大中であるとの見方。小型プリンタも、POSプリンタ需要が引き続き活況であると高い評価。同社株に対する強気なスタンスは不変で、今期業績が更に上振れる余地は限定的だが、もう一段の株価上昇が期待できる。また、新製品の立ち上がりや、不採算事業のリストラなども好材料となる。レーティングは買い、強い買い推奨リストへの採用を継続している。株価は4月に2570円の高値を示現した後200日線まで下押し、業績の上方修正を受けて反発の動きを強めている。業績の上方修正を経て、再度、出直り色を一段と強めているようで先の高値奪回から一段高の動きが想定される。12日に第2四半期決算を発表予定。
4617 中国塗料
株価は年初の高値水準の819円台から下押し、200日移動平均線を大きく下回ったが、PER15倍台など、バリエーション的な割安感も強く、反発の動き。来期以降の業績拡大に期待する動きで先の高値を目指す展開に。 新光証券によると業績予想は2007年3月期の経常利益は前期比35%増、2008年3月期の経常利益は14%増と分析している。株価は年初の800円台を乗せたがその後は5円台まで下押し、反発のタイミング待ちの状況。三菱UFJ証券ではレーティング「2」原料価格高騰の影響で会社予想利益を下回るとみられるが、中国での収益拡大が予想以上との見込み。
6473 ジェイテクト
株価は4月高値2615円を付けた後、200日線を割り込む動きとなったが、直近では逆に200日線が下値サポートラインに。クレディ・スイス証券では相対的に高い利益成長を予想しており、工作機械の今下期回復、欧州での拡販、電動パワステの大型開発の一巡などを評価、投資判断を新規「Outperform」としている。日興シティグループ証券、モルガンスタンレー証券ともに「強気」の投資判断。UBSでも「BUY」に格上げ2850円目標としている。
7003 三井造船
株価は4月の年初来高値416円を意識した展開となり、受注船価上昇をきっかけに戻りを試す展開が続いている。信用期日を通過したうえ、倍率もほぼ拮抗状態にあるとみられ、需給面は急速に改善。高値更新が間近となったことで今後は売り方のショートカバーが進むとの思惑もある。今3月期連結業績は大幅増収増益の見通しにあるほか、来期も倍増の見通し。足元の相場展開は指数連動型の主力銘柄が中心だが、個別業績相場の色彩も強まってくるとみられ、高値更新は時間の問題となりそう。円安効果も大きく寄与する見通しだけに押し目買いスタンスで臨んでみたい。
6971 京セラ
クレディ・スイスが「足元の部品事業は各セグメントとも税前利益率15%を上回る見通しで今後の大きな変化率が期待しづらいことなどから、来期以降の利益成長率は大きく鈍化する」とし、上値余地の乏しさから投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」へ引き下げたものの、その後の株価も指数インデックス買いに引っ張られる格好で堅調に推移。同証券の目標株価11200円に急接近しているが、ここでの戻り高値更新で次の節目は4月21日の年初来高値11590円までは真空地帯で戻りが期待できそうだ。競争力の高いファインセラミック系3部門に加えて、汎用部品が中心であるが低シェア製品の多い電子デバイスが、業界全体の需給逼迫に伴い好調に推移。第2四半期に入っても好調を持続しているもようで受注残高を拡大させている。半導体部品の受注高は第1四半期を1割強上回るペースとなっており、営業利益は会社計画1230億円を大きく上回り、1500億円突破が期待できそう。
明日の上場銘柄
3821 フラクタリスト(セントレックス)公開価格40万円・1株単位
携帯情報端末向けサイト構築ソフトの「モバイルマスター」の販売、同ソフトを利用したサイトの構築などを手掛けています。その他にも動画の変換、配信ソフトの自社開発、ネット機器を連携させる「ノーマディックノード」システムの開発も手掛けています。これは、外出先から携帯電話なのでデジタル家電の遠隔操作が簡単に出来るものです。現在の売上はモバイル事業が9割以上を占めていますが、今後は「ノーマディックノード」事業を第二の柱として育成する方針です。今7月期は経常利益で前期推定比71%増の2.2億円を見込んでいます。配当は当面は内部留保優先で無配継続の見通しです。上場に伴う調達資金約7億円はノーマディックノード関連ソフトの開発、借入金の返済に充てる、としています。公開価格のPERは32倍台となります。特段の割高感はないほか、ネット関連の成長銘柄としての人気も期待できます。ただ、ベンチャーキャピタルの保有が多いことが需給面からの不安材料となります。
初値予想:60万円〜65万円
〜 直近の上場銘柄 〜
2127 日本M&Aセンター(マザーズ)公開価格115万円・1株単位
初値は公開価格を28%上回る147万円、その後153万円まで上昇するものの、一転ストップ安の127万円まで下落、ストップ安売り気配のまま取引を終えました。新興市場全面安の流れに飲まれたもようです。独立系で、中堅、中小企業のM&Aを仲介する企業です。全国に200近い地銀や信金などと提携、後継者のいないオーナー企業からの依頼で交渉をまとめます。収益源はM&A成功の際の成功報酬で、取引される企業の資産と営業権の数%となります。前3月期は約50件のM&Aが成立、売上21億円の約8割は成功報酬となりました。今期は前期を上回るペースでM&Aが成立しており、売上、利益とも前期を上回る見通しです。多額の現預金を抱えており、今後はこれをどう活用していくかが注目となります。
記載記事については、その内容において、正確性、信頼性、利益を保証するものではなく、原因のいかんを問わず一切責任を負いません。投資の最終判断、最終責任はご自身でお願いします。市場内外部要因により株価は予想に反して下落する場合があります。当社及び情報提供者は、本情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切責任を負いません。投資については自己資金の範囲内で慎重に行うようにして下さい。
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