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金曜日の日経平均は反落しています。NYダウが小甘い動きだったことで利益確定売りが先行してスタート、週末に3連休を控えていることもあって様子見の展開が終日続きました。一方、長期の波動が上昇トレンドを形成しているとするシナリオに変更ありません。
やはり、少し外部環境が好転したからといって買い方は楽観できるような状態ではないと言えます。買い越し基調に転じたように考えられていた外国証券も再び売り越しとなるなど日本株への態度が今一つハッキリしません(金曜日は差し引き760万株の売り越し)。
今日に関しては何よりも3連休というのが一番の見送り要因だったと言えますが、たとえ3連休が終わっても来週20日にFOMC、自民党総裁選を控えており、主力投資家にとっては来週も不透明要因が控えています(竹中大臣の参院辞職の影響も考えられる)。
しかし、静かに事態が好転してきていることにも目を向けるべきでしょう。こうした状況の中にあって昨日も申し上げましたように8月16日から「過熱ゾーン」に入っていた日経平均は徐々に過熱感が薄れてきており、「売りの季節」が終盤に差し掛かっています。
昨日は「売りの季節は75%ほど通過したと考えられます」と申し上げましたが金曜日の下げによって85%程度まで売りの季節が進んだと考えられます(テクニカル上は)。このまま連休明けも一進一退、一進二退といった動きが続けばより調整完了感が強まります。
恐らく来週のどこかで日経平均は3桁の上げ、それも200円高、300円高といった大幅なリバウンドを演じる可能性が高いと予想します。そこから二進一退といったサイクルに転じ、4日の16,414円更新を目指す上昇トレンドに転じることも想定する必要はあります。
ただし、その前に「発射台」となる安値ですが、@15,600円(ボリンジャーバンド−2σの水準)、A15,550円(13週移動平均線の水準)のいずれかで一旦は下げ止まりを予想します。12日の安値15,675円を少し割り込んでも大きく割り込まずに反発を予想します。
今でこそマインドも弱く物色対象も絞り込みづらい地合いですが、前述のように日経平均というメジャーな指数に調整完了感が強まってきていることを手掛かりとして業績好調でファンダメンタルズにも信頼感がある主力銘柄の戻りが狙われてくると予想します。
相場を生きる!
〜 NYは順調だけど 〜
NYは「順調」という表現が似合う動きで終わっています。あまり連動していないとはいえ東京にとってNYは安いよりも高い方がいいに決まっています。東京市場が連休中にもう一日(18日)NYの取引がありますし、18日が高い安いで状況は少し違ってきますが、そのNYも突如として「原油急騰!」「利上げ再開懸念!」と環境が逆転する事態にはならないはずですし、5月のダウの高値11,670ドル時よりもややテクニカル的には過熱感も弱いので(RSIでは)、「ここまできた以上、今が高値を抜くチャンスだ」という買い勢力が優勢になって続伸の可能性が高いと予想します(今日のところでは)。
しかし、実際に週明けのNYが続伸しても、反対に戻り高値とFOMCを前にした警戒感が強まって反落しても(今日の上げに対して往ってこいとなっても)、東京は目先はやや方向感が乏しい動きが予想されます。外国人もオイルマネーがラマダーン月で積極的な動きが期待できないこと(オイルマネーはそもそも米国株には投資をしないので米国株には影響は無いが日本株には影響がある)、米欧投資家も小泉さんの「大番頭」だった竹中さんが抜けた後の次期閣僚、その「力量」を見極めたいとする態度も続きそうなだけに、あまり期待できない。今や日経平均も25日線(16,003円)、200日線(15,950円)あたりが「上値の壁」として定着しつつあります。
それでも日経平均はテクニカル的には過熱感は明らかに薄らいできています。ほぼ8割方は過熱状態が解消しており、火曜日か水曜日かと曜日は指定できませんが来週の立ち会い4日間のうち、どこかで200円高、300円高といった急騰があると”テクニカル的”には予告しておきたいと思います(改めて)。また、25日線、200日線が上値の壁として立ちはだかっているとはいえ、16,000円以下は居心地も良い水準であり16,000円以下であれば買いから入るトレーディングもしやすいと考えられます。
225のPERという側面から見ると「20倍」というのが意識されているからです。ここ最近の調整の起点となった8月22日の16,244円の時には19.88倍、9月4日の16,414円の時には19.98倍と、いずれも20倍の直前で上げ止まって調整に転じています。半面、19倍以下に対しては「割安感」が意識されるようで、最近の15,675円をつけた9月12日は19.04倍、15,730円をつけた翌9月13日も19.04倍、そして、14日に194円高と急伸して昨日は反落して15,866円、PERは19.22といった水準で終わっています。外部環境は「快晴」だが国内的には「秋雨模様」でもあり、モヤモヤ感に付け込む先物の仕掛けで乱高下も考えられますが、テクニカル的に過熱感が薄れPERでも割安感があることから、少なくとも売り込みづらい地合いが続きそうですね。
〜 格付けの内容をしっかり吟味 〜
各証券の格付けは、実際には半年から1年先の狙いとして設定されるものです。そして、数ヶ月ごとに見直しもされ、買いが弱気に転換されるケースもあります。株価が下げて、今後期待がなくなると、3500円目標が900円目標となるケースだってあります。
あんなに強気していたのに、手のひらを返して急落予想の弱気とは、と思われるでしょうが、いとも簡単に証券会社では弱気にしてしまいます。ドライです。顧客がそれでクレームをしても、受け付けてくれるところなどありません。日経平均が1万円になると言って、予想が外れて1万6000円になっても、それは予想であり、責められるケースもないのです。
それゆえ、格付けは自由で、あくまでも予想です。困ったことは、1年先の予想なのに、発表された当日と翌日に急騰してしまうケースです。その上で、影響が出る、まるで仕手株のようです。ところが、実際に、プロもすべての格付けの内容を確認できる人は少なく、一般の方は、買いと売り、さらに目標株価だけを、ネット証券の通信で知る程度だと思います。
実際には、レポートの内容があとで効くと私は思っています。4543 テルモの書き方は、メリルリンチではかなり力が入っていました。また、UBSの2811 カゴメのレポートも評価されるものでした。このように、発表されて目先の動きばかり目を捉われないで、物事の本質をしっかり見るようにしましょう。調整しても、イオンはダイエー取得となるとスケールを得ます。また、ウォルマートが取得すれば、西友はウォルマートが日本戦略を本気で考えている、つまり、突っ込んで日本市場に投入となるので、プラス面が出てきます。また、マルエツは押し目がなかなかありませんが、どちらでもプラスになってくる。したがって、目先の調整場面は、どこまで下げるか見ていき狙いになる。
金曜日の格付けを整理してみました。
UBS
7220 武蔵精 Buy2 目標株価 2700円⇒3100円
悪材料ピークアウト
7296 FCC Buy2 目標株価 2200円⇒2800円
5401 新日鉄 Buy2 目標株価 540円⇒550円
6762 TDK、5406 神戸鋼、5411 JFE、5405 住金などもBuy2継続。
4065 紀文フ 格下げ Buy2⇒Neutral2
目標株価 2000円⇒1300円
今期、来期減益予想。豆乳不振。
メリルリンチ
2678 アスクル 買い 目標株価 2600円
2503 キリンビール 買い 目標株価 2500円
4238 ミライアル 買い 目標株価 14000円
7974 任天堂 買い 目標株価 27000円
4755 楽天 目標株価 75000円
6268 ナブテスコ 目標株価 1650円
6301 コマツ 目標株価 2800円
6305 日立建 目標株価 3400円
6471 日精工 目標株価 1150円
6473 ジェイテクト 目標株価 2700円
7762 シチズン時 目標株価 1100円
ゴールドマン・サックス
5218 オハラ 強気 6530円⇒7300円
8515 アイフル 弱気 9300円⇒7300円
8572 アコム 弱気 7250円⇒5400円
強気、弱気、色んなレポートがありますが、現実的に考えると、目先は確率悪く、調整含みかもしれません。日柄、値幅調整明け待ちの展開なので、ここでは無理しないでください。損したくない方は良い時に稼げば良く、確率の悪い時には無理しないこと。1年の3分の2やらなくても、3分の1で稼ぐ、そんな気持ちで運用していただきたいと思います。損しないことが一番だと思います。
相場トピックス
〜 リアルマネー 〜
先月末にもご紹介した内容ですが、全米で急激に人気になった「カリスマ投資指南役」であるジム・クレイマーの書いた「ジム・クレイマーのリアルマネー」の著書の中の言葉を再度ここで見たいと思います。彼は米国の株式投資の世界ではお茶の間の間で、一般市民を正しい株式投資へと道案内する役目を担う「使者」として言う感じで捉えていると言う存在になっているようです。彼は1955年生まれ、ロサンゼルスの地方新聞の記者を経て、友人とヘッジファンド会社を設立、38家族の試算を運用して成功、自らも億万長者に。IT相場もピーク直前に顧客に「株式からの全面撤退」指令を出して、一躍注目を浴びていますす。
彼の著書の「リアルマネー」は一般的な投資指南書と同じように、株式投資の売買手法を説いたものですから、特段珍しいものではないのですが、それでも改めて投資の基本を認識する意味では大いに参考になる文献となっています。前回は短期的なトレーディングの為に「トレーディングの為の10のルール」と言う投資ルールを掲げてご紹介しました。日本の株式市場でも十分に言い尽くされた言葉ではあるのですが、株式売買の本場である米国でも売買の基本的なルールは同じようなものであると確認することが出来ると思われます。尤もやはり日常の習慣が違う日米の差というのが存在しますから、その言葉の微妙な感触は異なるケースが多いのも致し方ないところです。今回は長期投資のための基本的なルールについて役立ちそうなものをピックアップしていきたいと思います。
ルール@
ブルもベアもそれなりに成功するが、「ピッグ」は身を滅ぼす
日本式の相場格言で言えば何でしょうか。「利食い千人力」と言うところでしょうか。まずは良く理解出来ている方には必要ありませんが、語句説明から。
ブル : (BULL)相場が上昇すると予想する、強気な見方で、ブルとは雄牛のことですが、雄牛の角が上に向かってつき上がっているので、その姿をなぞらえたものです。メリルリンチ証券の企業ロゴなどに牛のマークが使われていたりします。
ベア : (BEAR) ブルとは逆に相場が下落すると予想する、弱気な見方です。ベアとは熊のことですが、熊の背中がまるまっていて、どちらかというと下がっているので、その姿をなぞらえたもので、敵に向かうときに爪を上から下に振りかざす格好からなぞらえたものであると言われています。さすがに熊を企業ロゴに使っている証券会社はないようです。
ピッグ: 言わずと知れた「豚」の事で証券用語ではありませんが、米国でも豚は「欲深い」象徴として捉えられているようです。豚にはえらい迷惑な話ですが、貪欲に餌を食べる姿がそのようなイメージを持たれるのは致し方ないところでしょうか。
この言葉の解説では以下のような内容になっています。
あなたが強気一本のブルなら、上昇相場では成功するから、それも良いだろう。又、弱気一本のベアも下げ相場では成功するから、これもそれなりに理解できる。つまり現物買いのブルも空売りのベアも、どちらもまっとうな生き方なのだ。しかし、もしあなたが大儲けをした時にも、取り敢えず売って儲けを実現しようとしない「欲張り豚」なら、大火傷をするだろう。
長期投資の基本は、これと決めた銘柄の株価が下がれば、買い下がることにある。と言うのは、長期投資の本質はその企業の持分に投資することにあるからだ。投資しようと決めてから実際に投資までの間に、その企業の経営に予期せぬ問題が発生ない限り、株価が下がっても方針通りに買って行く。つまり市場の非合理性と気まぐれさを利用して、より安い株価でより多くの株数を手に入れるのだ。そしてその銘柄が本当に割安だと思えば、、ポートフォリオ全体の25%まで組み入れることも躊躇しない。市場の気まぐれで株価は不当に下げることもあれば、異常に高くなることもある。あまりに多くの投資家がこのことに気が付いていないのだ。この違いは、株価が下げるべきでないのに下落する時には、下がれば下がるほど割安度は大きくなるのに対して、上がるべきでは無いときに上昇する時にはその逆になるということだ。株式投資以外のどんな商売でも、これ以上支払うのは馬鹿げていて、むしろ売り手になりたいと思う価格水準というものがあるものだ。しかしどういう訳か、株式の場合には、いくら高くなろうと、ずっと持っているべきだと思う人が圧倒的に多い。
もしあなたが「ピッグ」なら、遠からず身を滅ぼすに違いない。実際、私は多くの人から、あの2000年3月のITバブル崩壊が始まる10日前に、どうして含み益を全部実現して空売りに転じるような離れ業が出来たのか、と尋ねられる。これは1978年に妻のアドバイスで株式を全部キャッシュに換えた時以来、私が下した最高の決断と言えるものだ。それに対する私の答えは、あまり説得力はないが、「ピッグになるのはご免だったから」と言うものだ。それまでの上げ相場で、私はしこたま未実現利益をため込み、多くの保有銘柄の株価が信じられないような水準に舞い上がるのを注意深く見守っていた。もちろんその時でも、大多数の投資家はもっともらしい、理由をつけて、まだ行けると言っていた。しかしルール@の「ブルもベアもそれなりに成功するが、ピッグは身を滅ぼす」と言う私の投資哲学が、正に最高のタイミングで手を引かせてくれたのだ。
株式の場合には妥当な株価水準を決める場合には一定の法則の基で決まるものではありません。現在の業績を基に今期、あるいは来期程度の目先のファンダメンタルズから弾き出された株価を妥当株価とするか、或いは目先の業績ばかりではなく、むしろ将来的、少なくとも数年以上先の業績見通しや、セクターの市場規模などを考慮して妥当な株価を弾き出すということも想定されます。金曜日初値をつけた2121 ミクシィ株もその業績の規模からすると現状の利益から弾き出したPERは200倍と同業他社から考えても買われ過ぎとなります。将来的に利益水準が10倍以上になるとの見方が出来るのであれば、昨日の気配値水準である300万円でも十分に妥当性が出てきますが、そうで無ければ割高銘柄としての評価が下されることになります。それを投資家がどう判断し、証券アナリストがどのような投資評価を下すかと言うことなります。いずれにしても妥当株価は投資家個々に判断すると言うことになりますが、少なくともその分析を自分なりに持つべきであると言うことになります。
〜 引け後のニュースから 〜
9946 ミニストップ
8月中間期業績を下方修正しました。経常利益は従来予想54億円から前年同期比14%減の45億円と、一転減益です。天候不順により、ソフトクリームや飲料が落ち込んだことが影響しました。通期業績については、10月4日の中間決算発表時に改めて公表の予定ですが、下ブレ懸念が高まります。配当は従来予想通り19.5円を実施する方針です。それほど意外感のある内容ではないものの、株価は下降トレンド継続で下値模索の状態です。引続き下落基調の株価推移が見込まれます。
今日の推奨監視銘柄 (スイングトレード編)
ここでは、主にテクニカル分析とファンダメンタルズ分析を判断基準として銘柄を絞り込み、ザラバで仕込んでザラバで回転する超短期売買とは違って日中の株価が見られないスイングトレードで相場を手掛けている方向けにお薦めするコーナーです。基本的に仕込みから決済まで2〜3日を基本とし、最長でも1週間以内の投資を心掛け、仮に上がらなくても1週間以上は持たないことが原則となります。また、チャートを見て過熱感があるものが多いので、飛び乗りは禁物です。しっかり押し目狙いで取り組みましょう!また、日経平均が連続して上昇するような地合いが良好な時や、反対に地合いが悪い時など投資する環境は常に同じではありません。その時の相場の地合いの強さや弱さを判断した上で柔軟な姿勢で売り買いしていただくことをお願いします。
1964 中外炉工業
今07年3月期は、主力の熱処理設備の伸びが鈍化する見通し。環境保全関連の回復も続くが、増収は小幅にとどまる模様だ。前期大幅改善した粗利率の悪化が見込まれ、営業利益は小幅減となる公算だ。ただ、減損特損がなくなるため、純益は弱含み程度。前期の記念配当2円の扱いは微妙だが、現状、5円普通配当のみの可能性が大きい。新光証券では今期、来期と増収増益を予想、増収減益を予想する今期会社計画は保守的であると判断し、投資判断「2+」としている。株価は2月に714円をつけた後、調整、200日線を割り込む動き。ただ、業績は増収増益傾向にあることから、反発のタイミング待ちの状態。松下を中心としたプラズマディスプレイメーカー各社の生産能力増強投資が株価を押し上げる効果を持つと想定される。
4543 テルモ
株価は昨年9月以降上値3600円台、下値3300円近辺の往来相場から下値200日線、75日線をサポートラインにして底固い動きから、8月に入り4000円台が定着してきている。バリエーション的にも割高感なく、一段高の動きが想定される。信用の取組み面でも0.28倍の貸借倍率は妙味が高い。三菱UFJ証券ではレーティングを「2」。日興シティグループ証券では目標株価を4800円としている。安倍氏の政権構想発表を受けて、メリルリンチでは関連銘柄を取り上げており、同銘柄を「がん対策等先進医療技術」関連としてピックアップしており、投資判断を新規「買い」目標株価は5400円としている。
4182 三菱瓦斯化学
株価は2月に1442円の高値をつけたあと、下値200日移動平均線を割り込んだレベルで下げ止まる動きから反発に転じている。立花証券では今・来期ともに最高益更新を続ける見込みとの評価。CSFB証券が投資評価「アウトパフォーム」を継続、メタノール市況が足元で急騰、再び同社が投資対象として注目されてくると評価。メタノール上昇によって、少なくても持分利益は30億円程度上乗せされる見通しとしており、今期経常利益は会社予想の500億円に対して550億円程度には達する見込み。目先第二四半期業績から急拡大、株価もその動きに沿った展開が想定される。又、同社は先日、200億円のユーロ円CBを発行すると発表。通常CBの発行は希薄化が嫌気され、株価下落することが多いが今回は、転換価額が時価を大幅に上回ることや、調達資金が設備投資に充当されることが好感されている。メタノールの大幅値上げ表明報道が材料視される。
4666 パーク24
今週は相場全体が方向感の定まらない動きを続けた影響もあってパーク24も商いこそあったもののほとんど値動きのない状態が続きました。それでも好業績銘柄を拾おうとする動きが改めて加速する可能性があることで、あしもとの業績が依然として好調な同社を十分にマークしておく必要はあると考えます。引き続き改正道交法以後、大都市圏での駐車場利用が増えていること、さらに、大都市圏から地方への広がりも指摘されるなど環境的には極めて明るい状況が続いています。来週も底堅い動きが予想されます。
6806 ヒロセ電
決して低位株ではありませんが、来週も好業績銘柄を評価する動きは大きな流れであり、7月からの上昇トレンドは来週も継続する可能性が高いと予想します。すでに報じられていることですが、デジタル家電や携帯電話向けコネクターの販売が国内外ともに好調で4〜6月期の連結経常利益が44%像、通期業績、来期業績も増収増益が見込まれており、非常に安心感の強い銘柄です。また、信用取り組み倍率が0.68倍と売り方のロスカットも進んでいることにも注目したいと思います。
6952 カシオ
決して割安感の強い銘柄とは言えないものの業績見通しが明るいこともあって(今通期、来期共に高い業績変化率を見込む)、今後も底堅い動きが予想されます。あしもとも好調です。先に報じられた4〜6月期業績でもデジタルカメラや携帯電話機などエレクトロニクス機器の販売が国内外で伸びたことで経常利益は32%増益となり、9月中間期は据え置いたものの「増額修正含み」との指摘もあります。通期の連結予想も営業16%増益、経常15%増益、来期に関しては営業24%増益、経常26%増益と高い伸びが予想されています。四季報の予想通りであれば来期の連結予想PERは18倍台であり、特段の割高感もないと考えられます。
7751 キヤノン
昨日の6010円より上を積極的に買い進むという動きは見られませんが、しかし、来週もキヤノンが一つの物色の主役になる可能性は高いと考えます。すでに報じられているように2006年12月期の純利益が前期比16%増の4450億円になり、その先の2007年12月期に関しても増収増益予想であり、PER18倍前後の現在はハイテク銘柄としては割安感が強いと考えられます。相場の地合いや外部環境の変化(悪化)にも大きくブレない「力強さ」を来週も見せつけると予想します。
8155 三益半導体工業
7月の世界半導体売上高が前年同月比11%増となり、半導体需要の底固さが確認されたことで、関連銘柄が人気化している。同社株についても、クレディ・スイス証券が4日付けレポートで「世界の300ミリウエハーの再生市場は月30〜31万枚まで拡大している模様」とするなど、収益環境は上向いているもよう。すでに発表された前06年5月期決算でも最先端の300mmシリコンウエハーを中心に主力の半導体材料加工事業が大幅伸長となり、前々期比15.6%増収、同経常9.7%増益で着地。続く今期も前期比17.4%増収、経常9.2%増益と同程度の拡大を見込んでいるが、足元の需要動向の強さからは上方修正される公算が高いだろう。15日の株価は大きく窓を空けて急伸。短期的には窓埋めをトライする展開も想定されるが、大陽線を示現しているだけに窓埋めが拒否される公算は高いとみる。マイクロソフトの次世代OS期基本ソフト「ビスタ」に絡み、今後も折に触れて物色されそうだ。
4612 日本ペイント
塗料大手の同社は成長市場のアジアでも積極展開しており、10月以降にシンガポールのウットラムグループと展開している合弁会社11社の出資比率引き上げに向けた交渉を始めるもよう。また、米化学会社から塗料部門を約250億円かけて買収し、需要拡大が見込める自動車用プラスチック塗料を日米で強化し、建築、自動車用向けに一貫供給できる体制を整える。米国・アジアでの主導権を握れば、今後は同業他社との競合でも優位性が増すことが期待できよう。株価は直近の戻り高値584円から12日には539円まで一押し入れた後、一気に戻りを試す展開へ突入している。急速な切り返しをみせたことで4月7日の年初来高値618円はもちろん、高値584円(8月24日)から安値539円(9月12日)までの下落幅を倍返しで上げる629円が視野に入ろう。下値切り上げ型のチャート形状となっているうえ、信用倍率0.62倍と売り方は厳しい対応が迫られそうだ。
今日の推奨銘柄(中期編)
中期狙いの投資を中心にお伝えしていきます。超短期の投資と違い、中期投資では、個別の銘柄の動向だけでなく、株式市場全体の流れも非常に重要な要素となってきます。株式市場全体の流れを知ることで、株式投資に対する多角的な見方を養うことができます。
5741 古河スカイ
古河電工のアルミ事業とスカイアルミを母体とする企業で、圧延板材では最大手、昨年12月に新規上場の銘柄です。商品市況の下落を受けて、関連銘柄は軟調な動きとなるところが目立っていますが、株価は25日移動平均線をサポートにしっかりの動きとなっています。商品市況についても、下落は一時的なもので、上昇基調に変化はないとの見方が大勢を占めています。クレディ・スイス証券では、7日付けで、アルミセクターの評価を強気の「オーバーウェイト」に引き上げています。住友軽金属アルミ圧延加工賃の値上げを発表、他社も追随の可能性が高いとの判断です。個別銘柄の古河スカイに対しても、強気の投資判断「オーバーウェイト」を付与、目標株価を840円としています。株価は中期的な調整基調にあるものの、540円台では下げ止まりの動きです。時価近辺はPER13倍台と割安感も強くなっています。今3月期は経常利益で前期比29%増と増益転換見通しでもあります。割安是正で、目先600円台回復、更に700円台を目指す展開が見込まれます。
明日の上場銘柄
2122 インタースペース(マザーズ)公開価格60万円・1株単位
成果報酬型(=アフェリエイト)広告の仲介を手掛ける企業です。ブログなどの広告掲載サイトを組織化、自社で契約する広告主と結びつけます。広告掲載サイトから物品購入に至った場合、広告料の3割を仲介料として受け取っています。掲載サイトや広告主の数は同業他社と比較して小規模ですが、質の追及を強調、広告主や掲載サイトへのサポート体制を強化しています。今9月期の経常利益は前期の2.2倍、2億円を見込みます。配当は内部留保を優先して当面見送りの方針です。上場に伴う調達資金約12億円は事務所移転費用、サーバー増強などに充てる、としています。公開価格のPERは64倍台となります。同業他社と比較しても割安感のある水準です。14日、15日新規上場のネット関連企業が好調スタートしていることも支援材料に高い上昇率が期待できます。
初値予想:93万円〜120万円
〜 直近の上場銘柄 〜
3052 協和医科器械(ジャスダック)公開価格500円・1000株単位
初値は公開価格を1円下回る499円、直後に515円まで上昇したものの、大引けは430円と公開価格を大きく割り込みました。医療機器卸で、静岡県内のシェアはトップです。ガーゼなどの消耗品から高度な医療機器まで取り扱いは20万点以上で、トラブル時に対応可能な技術サービス部隊を抱えているのが特長です。取り扱い点数の多さからネックとなる在庫管理は、システム化を推進、30億円あった商品在庫を、2005年6月期末には18.6億円にまで縮小しています。医療機器の卸は地元密着企業が多数ですが、上場による資金調達や信用力拡大で、積極的なM&Aを進める方針です。今年3月に新規上場の山下医科器械(0322)が公開価格とほぼ同値でスタート、その後大幅に調整して低迷していること、昨日から持ち越しのミクシィも含めて4銘柄が新規上場が重なったことで人気が分散した面もあります。
3814 アルファクス・フード・システム(ヘラクレス)公開価格10万5000円・1株単位
初値は公開価格を71%上回る18万円、その後ストップ高の21万円まで急伸、ストップ高買い気配のまま取引を終えました。外食産業に特化して経営管理システムを開発、販売する企業です。システムは、ソフトの期間貸し(ASP)方式で提供しており、狩猟顧客には「フォルクス」を展開するどん(8216)などがあります。システムの内容は、売れ筋の分析から従業員の勤怠管理まで多岐に亘っています。また、料理のレシピを事前入力、売上と連動して適正な食材在庫を算出するシステムが強みとなっています。
3815 メディア工房(マザーズ)公開価格13万5000円・1株単位
初値は公開価格を47%上回る19万9000円、その後ストップ高の22万9000円まで上昇、買い気配のまま取引を終えました。パソコン、携帯電話、PHS向けに占いを配信するほか、占い関連商品の通信販売も手掛けています。占いの種類は占星術、タロット、四柱推命など様々で、パソコン向けに35メニュー、携帯向けに12メニューが用意されています。ヤフーやニフティのポータルサイトの占いメニューに提供しており、利用料はパソコン向けで1回315円や525円が中心、携帯向けで月額210円、315円となっています。占いにはそれほど有名でない専門家を起用するほか、社員が占いを勉強して自主制作コンテンツも配信しており、コストを抑えています。上場前より人気の銘柄で、初値上昇率が抑えられたことから引続きの上値追いが期待できます。
2121 ミクシィ(マザーズ)公開価格155万円・1株単位
上場初日の昨日、315万円まで気配値を切上げて引けましたが、気配値を切り下げ、295万円で初値を付けました。その後は256万円まで下げる場面もあったものの、午後になって急速に上昇、312万円と初値を上回って引けました。インターネット上のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)最大手、「mixi」を運営する企業です。SNSは既存の会員からの紹介によって参加、会員は趣味や年齢などを自分の日記と共に公開して、会員同士が掲示板やメールなどで情報交換するシステムです。ミクシィはサイトに掲載の広告を主な収入源としています。会員の利用頻度の高さと滞在時間の長さが特徴で、広告閲覧数の拡大に繋がっています。会員数は今期末には1年前の2.6倍、900万人程度になる見通しです。既に実際の業績を織り込んだ株価としては非常に割高と言え、成長期待を伴った人気化がどこまで続くかが注目です。
記載記事については、その内容において、正確性、信頼性、利益を保証するものではなく、原因のいかんを問わず一切責任を負いません。投資の最終判断、最終責任はご自身でお願いします。市場内外部要因により株価は予想に反して下落する場合があります。当社及び情報提供者は、本情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切責任を負いません。投資については自己資金の範囲内で慎重に行うようにして下さい。
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